ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

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円堂都司昭『ソーシャル化する音楽』の目次

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (33件) を見る はじめに 序章 祝祭の風景の一九六〇年代とゼロ年代以降 村上龍『69』…

映画『ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012』

http://www.jcs-movie.com/舞浜のシネマイクスピアリで、ロック・ミュージカルの古典の舞台映画を観てきた。 最新版演出の特色は、ロックのライヴ会場にあるようなステージ背面の大型スクリーンの使いかた。そこには、ネットと連動した各国の社会運動やデモ…

『非選抜アイドル』と峯岸みなみの坊主謝罪

『エンタメ小説進化論 “今”が読める作品案内』は、エンタテインメントに関連した小説以外の事象と小説を(編集者のむちゃぶりに応じて)、次々に同時に論じていくというルールで執筆した文芸評論である。 同書ではAKB48についてもとりあげており、そこ…

円堂都司昭の近刊『ソーシャル化する音楽』

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (33件) を見る 同書に登場するのは、ロック・フェス、iPod、カヴァー、リミックス、…

円堂都司昭『ディズニーの隣の風景 オンステージ化する日本』

ディズニーの隣の風景: オンステージ化する日本作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 原書房発売日: 2013/01/24メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (22件) を見る 目次 序章 ディズニーランドの成人式 浦安への冷やかな視線 中国のミッキーマ…

円堂都司昭『エンタメ小説進化論 "今"が読める作品案内』

エンタメ小説進化論 “今”が読める作品案内作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (14件) を見る 目次 はじめに――本書の「むちゃぶり」ルール <ガジェット GADGET> ●“今”を共有…

『リトル・ピープルの時代』、『ドーン』、『一般意志2.0』

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(『ゼロ年代の論点』その後のメモ2) 私が『ゼロ年代の論点』を書いている頃にはまだ東浩紀と友好関係にあった宇野常寛が、結果的に東と決別した後に刊行したのが『リトル・ピープルの時代』だった。 『「統治」を創造する 新しい公共/オープンガバメント…

『IT時代の震災と核被害』、『「統治」を創造する』

最近自分が書いたもの 「地域社会とウェブ・コミュニティ@浦安――震災で結びついたリアルとネット」 → 『IT時代の震災と核被害』 http://www.impressjapan.jp/books/3114 第3部:もう一度、統治を考える 第9章:「悪しき統治を想像する」 → 『「統治」を創…

北田暁大『増補 広告都市・東京 その誕生と死』

(『ゼロ年代の論点』その後のメモ1) 僕が、過去10年ほどの批評のガイドである『ゼロ年代の論点』を2月半ばに刊行してから約9ヵ月が過ぎた。その後、同書で触れた本が文庫化されたり、言及した書き手の新刊が発売されたりといったことが当然、いろいろ起き…

粘膜48

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「メフィスト」2011 vol.1に「むちゃぶり御免! 大胆エンタメ進化論」その四 会いたかった 会いたかった 会えなかったNO!――を書きました。今回のお題はAKB48×桜庭一樹『伏』×飴村行『爛れた闇の帝国』。原稿のワーキング・タイトルは、“粘膜48”でした。

『ゼロ年代の論点』と『バンド臨終図巻』

『ゼロ年代の論点』発売から約1ヵ月が経過した。一方、1年前の4月には共著『バンド臨終図巻』が刊行されたわけである。この2冊は、扱っている題材は批評とバンドだし、まるで関係がないのだけれど、今思えば自分の書きかたは、けっこう共通していると思…

『ゼロ年代の論点』に書かなかった幻の「AZM48」論

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『ゼロ年代の論点』の終章に関しては、現行ヴァージョンとは違う内容を当初(=昨年末)には計画していた。東浩紀編集長の雑誌『思想地図β』のファンクラブ的位置づけである「コンテクチュアズ友の会」の会報「しそちず!」に連載されている宇野常寛の小説「…

本格ミステリ大賞候補作決定、『サイバースペースはなぜそう呼ばれるか+』

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(訂正:東浩紀×法月綸太郎対談が載るのは、『郵便的不安たちβ』ではなく、『サイバースペースはなぜそう呼ばれるか+』(河出文庫。3月発売)のほうでした。どうもすいません) 第11回本格ミステリ大賞候補作が決定した。 【小説部門】 『綺想宮殺人事件』…

.review第二期と本格ミステリ関連

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.review第二期の円堂のアブストラクト「ミッキーマウスのパレードとYOSAKOI」をアップしました(『.review001』所収の「テーマパークと浦安」の続編という位置づけ)。 http://dotreview.jp/abst/topic.php?id=27 最近自分が書いたもの 「なにもかもひっくり…

『ENDING ENDLESS 音楽本雑録』

7月17日に電書部(部長・米光一成)主催で開かれる電書フリマにおいて、『ENDING ENDLESS 音楽本雑録』なるものを出品します。 電書フリマとは、電子書籍のフリーマーケットのこと。当日の詳細についてはこちらをどうぞ。 http://densho.in/ 僕も18時以後、…

西田亮介らの「.review」

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昨年3月に、e-NOVELSをふり返りつつゼロアカ道場のこともからめて、こんなことを雑記していたのだった(当時は、後にキンドルがこれほど話題になるとは予想していなかった)。 http://d.hatena.ne.jp/ending/20090307/p1 ちなみにe-NOVELSの末期には、まだ…

『CONTENT'S FUTURE』から『Twitter社会論』へ

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28日に催された「夜のプロトコル忘年会」でも話したことだけれど、僕の著書『「謎」の解像度(レゾリューション) ウェブ時代の本格ミステリ』において、タイトルにも使った「解像度」というタームは、小寺信良・津田大介『CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時…

政治家・初音ミクとミッキーマウス

7日の「ウェブ学会シンポジウム」に僕も行ったのだった。 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0912/07/news102.html 濱野智史によると、ヴァーチャル政治家・初音ミクの強みは、遍在可能なことだそうな。 とはいえ政治の現場では、A党と交渉したうえ…

「本が好き!」最終号

http://www.kobunsha.com/shelf/magazine/current?seriesid=104003 PR誌としては意欲的で読み応えのあった「本が好き!」(光文社)の最終号が届いた。僕と同誌の関係は、残念ながら、08年に有栖川有栖のインタヴューを担当した1回だけだった。 今回の…

Twitter雑感

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自分が気に入った・興味のあるアーティスト、人間の曲、発言が、自分の予測できない順番で次々に現われる。その点で、iPodのシャッフル機能とTwitterのタイムラインには共通した感覚がある。 ツイッターの独自性が理解できるのは、知り合い以外も含めて10…

ビジスタニュースのブログ

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−−が、つい最近、開設された。 で、僕が以前、「週刊ビジスタニュース」に寄稿した「あれから逃げ切れたかな、ぼくたちは」もアップされた。 http://bisista.blogto.jp/archives/1200165.html この原稿の執筆中の仮題が“浅田彰をひっぱたきたい”だったことは…

建築夜楽校第2夜とpingpongプロジェクト

今月は、物理的なアーキテクチャとウェブのアーキテクチャ、建築・デザインと集合知の関係をテーマにしたトーク・イベントを2つ見た。 ○建築夜楽校2009 テーマ:データ、プロセス、ローカリティ――設計プロセスから地域のアイデンティティを考える 10月8日 …

辻村深月『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』

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母と娘、女ともだち同士の心理戦の濃密さが面白かった。 題名になっている数字は、作中である種の象徴性を持たされている。 それとは別にこの数字の使用には、自我の強い女性と、取り巻く環境に流されやすい女性のダブル・ヒロインという共通性において、ナ…

「ご用の方は内線を」について

なんか打ち合わせとかで、会社さんに行くと、そこには電話機があって、「ご用の方は内線×××へ」とか、担当者名と番号の対応表が貼ってある。 そのなかで「人と人との触れ合いを」とか言われると、あれ?と思わないでもない。 「こどものもうそうblog」から抜…

『ニッポンの思想』と『日本のヒップホップ』

変に聞こえるかもしれないが、僕にとって、佐々木敦『ニッポンの思想』の読後感は、イアン・コンドリー『日本のヒップホップ 文化クローバリゼーションの〈現場〉』の読後感に近いところがあった。前者は現代思想、後者はヒップホップをテーマにした本であり…

平岡正明死去

時事通信http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2009070900461 山口百恵は菩薩である (1979年)作者: 平岡正明出版社/メーカー: 講談社発売日: 1979/10メディア: ?この商品を含むブログ (4件) を見る 今、僕が書いている文章から平岡正明の影響を感じる人はあ…

ヱヴァ

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やっと、『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』を見てきた。 なるほど、こうしたのか。すごい。よかった。 上映前に『20世紀少年−最終章−ぼくらの旗』の予告編が流れていたけど、あちらでは「ともだち」という言葉がああいう風に使われているのに対し、『破』で…

グーグル的建築家像と分裂病的折衷主義

http://d.hatena.ne.jp/shamano/20090615/1245024533 今夜の濱野智史×藤村龍至トークイベント↑「設計/デザインを考える」に行きたいと思っていたのだけど、まるっきり仕事が終わらず身動きできない。なので、『思想地図』vol.3の目次で、「グーグル的建築家…

ヤンキーと歌舞伎

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最近自分が書いたもの 「BOOK おんざろっく 第8回 ヤンキーとガーリー」(とりあげた本は、五十嵐太郎編著『ヤンキー文化論序説』と誉田哲也『ガール・ミーツ・ガール』asin:4334926436) → 「ロックジェット」vol.36 asin:4401633091(ちなみに同号に…

「解題・ミュージックマシーン」

大山卓也が「ミュージックマシーン」の回顧録を書きつつあって、これが興味深い。 http://d.hatena.ne.jp/takuya/(TAKUYAONLINE) 音楽雑誌なんかいらない――というのは、ネットが普及した90年代以降はもう、定番のものいいになっている。で、従来の音楽雑…