ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

stage

宝塚月組『ベルサイユのばら オスカルとアンドレ編』

昨夜、録画したままになっていた宝塚月組『ベルサイユのばら オスカルとアンドレ編』(2013年上演)を視聴した。龍真咲のオスカル、明日海りおのベルナール、花組から客演の蘭寿とむのアンドレといったキャストである。 基本的に、マリー・アントワネット本…

『進撃の巨人』と『ベルサイユのばら』

アニメ版『進撃の巨人』第1〜4話を見直していて、ふと思った。なんだか、『ベルサイユのばら』を裏返したような話だと。 二作の舞台はいずれも階層社会であり、外憂を抱えているだけでなく、国の内部に多くの矛盾がある。 『進撃の巨人』において訓練兵団…

宝塚雪組「ベルサイユのばら フェルゼン編」

先日、宝塚スカイステージで放映されたフェルゼン編を録画で見た。 今年は、宝塚大劇場で「オスカル編」を観劇してきた。しかし、マリー・アントワネットの登場しないその脚色はフランス革命に至る歴史のダイナミズムを表現しきれておらず、凰希かなめのオス…

宝塚宙組「ベルサイユのばら オスカル編」

5月31日に宝塚大劇場で宙組「ベルサイユのばら オスカル編」を観劇してきた。宝塚「ベルばら」の脚本は植田紳爾である。「オスカル編」に関しては、涼風真世主演(1991年)のものを覚えているが、今回の「オスカル編」はかなり変更が加えられていて、もう別…

宝塚花組「明智小五郎の事件簿〜黒蜥蜴」

(警告! 結末に触れています) 黒蜥蜴 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)作者: 江戸川乱歩出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1993/05/12メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 58回この商品を含むブログ (14件) を見る NHK衛星第2で放映された宝塚花…

モーリス・ベジャール死去

バレエの振付家、モーリス・ベジャールが昨日、亡くなったという。80歳。 ベジャールといえば、フレディ・マーキュリーに捧げた『バレエ・フォー・ライフ』のカーテンコールで、出演ダンサーたちと登場したシーンを思い出す。 クイーンの〈ショウ・マスト…

『NINAGAWA十二夜』

事前にチケットを買っていなかったので、昨夜は歌舞伎座の幕見席に並んで入場。そのまま居座り、序幕から大詰まで見た。シェイクスピアの『十二夜』を蜷川幸雄が歌舞伎用に演出したもので、これが再演。僕は初めて見たけれど、単純に面白かった。 かなり前、…

芦辺拓『からくり灯籠 五瓶劇場』

「五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ)」などの演目を残した歌舞伎作者・並木五瓶を主人公にした連作集。いわゆる本格ミステリではないが、ミステリ的趣向(+怪異)を含んだ、なかなか凝った作りの時代小説になっている。 歌舞伎には、実際に起きた事件…

ミュージカル『the WHO’s TOMMY』

昨年、ブロードウェイ版『トミー』の日本公演があった。 (関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20060319#p1) 一方、昨夜見たこちらは、「劇団☆新感線」のいのうえひでのり演出による日本語版。同じ曲を使っていてストーリーの基本線も同じだというのに、…

『犬神家の一族』をめぐって

リメイク版『犬神家の一族』 しばらく前、舞浜のシネマイクスピアリで、『犬神家の一族』リメイク版を見たのだった。客席はガラガラ。グッズ売り場でも、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の骸骨が場所をとっていて、スケキヨは隅っこに追いやられてい…

「能舞エヴァンゲリオン」

ガイナックスのサイトにおいて、期間限定(明日まで)で配信されている「能舞エヴァンゲリオン」の動画を見た。 http://www.gainax.co.jp/eaw/ 『新世紀エヴァンゲリオン』を能にアレンジしたものだが、新たに曲を作るのではなく、伝統的な曲の抜粋で構成さ…

『フレディ・マーキュリー・ファイル』、WWRY

アーティストファイル(17) フレディーマーキュリーファイル (Artist File (17))作者: ロックジェット編出版社/メーカー: シンコーミュージック発売日: 2006/11/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る 最近のお仕事 「フレディ…

『黒蜥蜴』上演

殊能将之が、真矢みきに江戸川乱歩の『黒蜥蜴』を演じさせたいと書いているのを見かけた。あの役を今演じられるのは、篠井英介とタカラジェンヌだ――とも。 http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/index.html (篠井は、橋本治脚色『黒蜥蜴』を…

「菊畑」と『犬神家の一族』

ずっと前から気になっていたのに、なぜか見ていなかった演目「菊畑」(『鬼一法眼三略巻』)を、昨日、歌舞伎座の幕見で観た。 横溝正史『犬神家の一族』で、人形の頭部と佐武のそれがすげ替えられ、生首コロリンとなるシーンがあった。あの菊人形は、犬神家…

歌舞伎座「南総里見八犬伝」

曲亭馬琴原作/渥美清太郎脚色 坂東三津五郎(網干左母二郎、犬山道節)/中村福助(犬坂毛野)/市川染五郎(犬塚信乃)/中村扇雀(伏姫、山下定包)/片岡孝太郎(浜路) 先週22日、歌舞伎座でこの演目を見た。怪異あり、屋根の上のチャンバラあり、女…

歌舞伎座「夜叉ヶ池」「海神別荘」

昨日の観劇。泉鏡花づくしの七月大歌舞伎のうち、昼の部。 2演目とも、全体としては視覚効果の高い舞台だったが、セリフ中心で所作の少ない場面になると、ちょっと退屈した。歌舞伎的な歌うかのようなセリフ回しではなく、現代語に近い言葉使いのせいだろう…

『エリザベート』婚

一路真輝と内野聖陽が結婚すると報道されている。ミュージカル『エリザベート』で共演したのが縁だったそうな。 宝塚雪組トップだった一路の退団公演としての『エリザベート』は見られなかったけれども(今でも残念)、彼女がヒロインに性転換した東宝ミュー…

雀右衛門「豊後道成寺」

昨夜、NHK教育テレビ「芸能花舞台」で中村雀右衛門の舞踊を見た。以前、ジャッキーが史上最高齢で「京鹿子娘道成寺」を踊ると話題になった時、歌舞伎座へ見に行ったものだけど、あれはもう何年前になるかなぁ。 その「京鹿子娘道成寺」の音楽が長唄である…

映画『プロデューサーズ』

昨日、東京ディズニーリゾートにある商業施設イクスピアリのシネコンにて、『プロデューサーズ』を観た。1968年制作のメル・ブルックスの映画が、 2001年にブロードウェイ・ミュージカルになり、また映画化されたというもの。 史上最低の大こけミュ…

『犬神家の一族』再映画化

というわけで、市川崑監督、石坂浩二主演の組み合わせでまたもや映画化されるのだが、珠代役は松嶋菜々子にしたのか……。金田一耕助の高齢化に伴い、ヒロインも年増にしたってことでせうか。 『犬神家の一族』は、遺産相続との絡みで、珠代はいったい誰の花嫁…

ミュージカル『トミー』

昨日、東京厚生年金会館にて、ミュージカル版『トミー』を観た。 興味深かった点 ステージ上部にバンドの演奏するスペースを設けてある。物語前半では、見えない聞こえない話せないの三重苦を抱えた少年トミーの内面を、青年トミーがバンド・スペースに立っ…

東京ディズニーシー・クラブナイト“ベイサイド・ビート”

昨夜、上記の催しに出かけた。1月25〜27日の3日間、東京ディズニーシーの通常営業は夕6時までに限られ、7時からはヒップホップなどを流しナイトクラブパーティをイメージしたイベントが開かれたのであった。 パーク内の2ヵ所で屋外DJライヴが行わ…

「きよしとこの夜」/……本田美奈子

氷川きよしとクイーン 昨夜、NHKの音楽・トーク・料理バラエティ「きよしとこの夜」を見る。 ゲストの錦織健、ホストの氷川きよし、グッチ裕三の3人が〈ウィ・ウィル・ロック・ユー〉、〈愛という名の欲望〉、〈ボーン・トゥ・ラヴ・ユー〉のさわりを歌…

「忠臣蔵」と「いろは」

昔、『仮名手本忠臣蔵』をベースにしたベジャールのバレエ『ザ・カブキ』を見た時のこと。歌舞伎の“落とし幕”みたいな演出があった。舞台にすとんと大きな幕が落ち、そこに文字が並んでいる。 「いろはにほへとちりぬるを……」 ひらがなが全部書いてあったの…

「プロジェクトX」で宝塚『ベルばら』

昨夜、NHK「プロジェクトX」が、宝塚歌劇『ベルサイユのばら』(池田理代子原作)の初演の模様について取り上げていた。1974年のことである。 当然、オープニングでは、宝塚の舞台を映しながら、中島みゆき〈地上の星〉が流れた。男役娘役が衣裳を夢…

映画『ベジャール、バレエ、リュミエール』

WOWOWで、映画『ベジャール、バレエ、リュミエール』(2002年)ASIN:B00069BM16。バレエ「リュミエール(光)」の稽古風景や衣裳あわせから、野外での上演までを追ったドキュメンタリーである。 モーリス・ベジャールの振付によるバレエは、映像も…

『女王の教室』の天海祐希/ついでに摩邪

昨夜、久しぶりに『女王の教室』を見て、ふと思った。このドラマで鬼教師役の天海祐希は、“私は決して動じません”って空気を出すために、低く硬い声でゆっくり話す。この声色って、彼女が宝塚の男役だった頃に近い。『風と共に去りぬ』のレット・バトラー役…

「ディズニー・ロック・アラウンド・ザ・マウス」

24日、東京ディズニーランドへ出かけた。千葉県民割引期間の最終日だったんである。最近入園したのは東京ディズニーシーばかりだったから、ランドのほうは久しぶり。 お目当ては、ショー「ディズニー・ロック・アラウンド・ザ・マウス」。アメリカの本家ディ…

ミュージカル『ウィ・ウィル・ロック・ユー』

一昨日、新宿コマ劇場にて観劇。会場に入ると、ステージに向かって右側と左側にバンドの入るスペースが設けてあった。ちょうど、歌舞伎における浄瑠璃と鳴り物の位置にあたる。実際に芝居が始まると、バンドの演奏ぶりもよく見える。なので役者だけでなく、…

中村屋

昨日、講談社の前を歩いていたら、隣の大塚警察署の前に多くのカメラマンが集まっていた。なぜかわからなかったが、今朝のワイドショーをみて知った。中村七之助が、警官を殴って逮捕されたのだった。困ったもんだ。 七之助は、2月は謹慎だという。しかし、…