- 最近自分が書いたもの
- 三津田信三著『碆霊(はえだま)の如き祀るもの』、尾之上浩司編著『『プリズナーno.6』完全読本』の紹介 → 「小説宝石」9月号(前者の紹介はネットにも掲載 https://www.bookbang.jp/review/article/557746)
- さくらももこは“大小を行き来する”視点の持ち主だった 笑いでこわばりをほぐす名作群を振り返る https://realsound.jp/movie/2018/09/post-244634.html
- 田原俊彦は過小評価されている? 取材・検証の積み重ねと著者の愛情による『田原俊彦論』評 http://www.realsound.jp/2018/09/post-245471.html
- コラム「夜明けの紅い音楽箱」(今回とりあげたのはトーマス・M・ディッシュ『プリズナー』) → 「ジャーロ」No.65 https://giallo-web.jp/
プリズナーNo.6 Blu-ray Collecter's BOX(5枚組)
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2016/09/07
- メディア: Blu-ray
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「ジャーロ」最新号ではイギリスの伝説的ドラマ『プリズナーNo.6』のノベライズ小説について書いた。また、「小説宝石」9月号の小枠でとりあげた『『プリズナーno.6』完全読本』では、同ドラマの二次創作小説についても紹介されていた。
で、それらを読んで思い出したのが、昔、「ROCKIN’ ON」に『プリズナーNo.6』のパロディ小説が掲載されたこと。バックナンバーを確認したところ、1980年9月号の四本淑三「“壁”を積みあげるプリズナーとしてのピンク・フロイド ベーシスト=ロジャー・ウォータース」がそれだった。
この原稿では、フロイドのロジャー・ウォーターズが主人公のNo.6、ゲイリー・ニューマンが「村」の指導者であるNo.2という配役でお話が綴られている。フロイドはウォーターズを中心にして、壁に囲まれることをテーマにしたコンセプト・アルバム『ザ・ウォール』を制作したし、ニューマンーの代表曲は車のなかにいれば安心すると歌う“カーズ”だった。だから、「村」というディストピア的な閉域を舞台にした『プリズナーNo.6』に親和性のあるキャラクターとして彼らを配役したのだろう。
四本の同原稿には、デヴィッド・ボウイの曲名でもある「ビッグ・ブラザー」(オーウェル『一九八四年』の独裁者)という言葉が出てくるほか、ヒカシュー、一風堂、ブライアン・イーノ、シド・バレットも登場する趣向になっていた。