クイーン(ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー)+ポール・ロジャースがスタジオ録音した曲が、シングルでリリースされる。
もともとは、ロジャーがライヴでアコギをバックに、リズム隊なしでさらっと歌っていたソロ的な曲である。それを、ロジャー、ブライアン、ポールが歌い継ぐ形に変更。例によって濃厚なギターとバタバタするドラムを加え、バンド・サウンドに仕立て直している。
彼らが新編成バンドでシングルを出そうとした時に、アフリカ(、ネルソン・マンデラ)、エイズ関連のメッセージ・ソングとして作られたこの曲を選ぶというのは、やはりフレディ・マーキュリー不在でクイーンを続行するための大義名分を考えるからだろう。
フレディという“華”抜きでも、誠実に盛り上げさせていただきます――そんな印象を与える出来になっている点は、フレディ追悼としてブライアンとロジャーで歌った以前のシングル〈ノー・ワン・バット・ユー〉(こちらはブライアン作)を思い出させるし、曲調もどこか近い。
とはいえ、〈セイ・イッツ・ノット・トゥルー〉は、ロジャーが書いたバラードのなかでは良曲の部類だと思うし、僕は嫌いではありません。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20071122#p1)