ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

グーグル的建築家像と分裂病的折衷主義

NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ
http://d.hatena.ne.jp/shamano/20090615/1245024533
今夜の濱野智史×藤村龍至トークイベント↑「設計/デザインを考える」に行きたいと思っていたのだけど、まるっきり仕事が終わらず身動きできない。なので、『思想地図』vol.3の目次で、「グーグル的建築家像をめざして」藤村龍至――というタイトルを見た瞬間に連想したことだけ、書きとめておく。


磯崎新は85年刊の『ポスト・モダン原論』において、自らが設計したつくばセンタービル(83年オープン)に関し、「分裂病的折衷主義(スキゾ・エクレクティック)」という言葉で説明していた(同書には「分裂症的折衷主義」という書き方も混在している)。
http://www.milbooks.com/shop/detail.php?code=BK080431
分裂病的折衷主義」とは、浅田彰による当時の流行語「スキゾ」をもじった冗談みたいに響く言葉ではあったが、本来はそれぞれ異なる文脈にある諸様式を恣意的に接合・配列する、いわばDJのリミックス的な設計手法を説明したものだった。
で、これを今風にいいかえるなら、MAD的建築家像とか呼べるかな、と。で、グーグル的建築家像 対 MAD的建築家像みたいなテーマ設定をしたらどうなるんだろう? ――と思った次第。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20041017#p2