ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

円堂都司昭『ソーシャル化する音楽』の目次

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ

はじめに


序章 祝祭の風景の一九六〇年代とゼロ年代以降
村上龍『69』のフェスとロック
バリケードのなかの祝祭と文化祭
ウッドストックビートルズ
ライヴ・エイドとMTV
画面をめぐるファンタジーの今昔



第1章 ガジェット化する音楽

1 音楽のトランスフォーム
フェスの定着と大型CDショップの時代
POLYSICS・ハヤシの実演とエア芸
Perfumeゴールデンボンバーのライヴ感
トランスフォーマー」のごとき音楽

2 音楽遊びI:分割
iPodウォークマン
ジュークボックスとカラオケ
通信カラオケと着メロ・着うた

3 音楽遊び II:変身
同列になった録音とサンプリング
編集加工されるノスタルジー
“人力リミックス”とマッシュ・アップ

4 音楽遊び III:合体
自己表現と音楽ゲーム
シド&ナンシーと『NANA
二つのアップル



第2章 キャラクターをめぐる人形遊び

1 初音ミク人形遣い・ボカロP
ゴリラズと『サージェント・ペパーズ』
オペラ座の怪人』からボーカロイド
自己言及の伝統  一九八〇年代的テーマの回帰
二次創作からN次創作への更新

2 AKB48をめぐる物語消費
ミュージシャンという登場人物
AKB48・宝塚とスクールカースト
非選抜アイドルとディズニーの清掃人
アイドルのトランスフォーム
虚構性と事実性のつながり


第3章 ライヴ感の共同体のなかのライフ

1 「バンド」という「つながり」の物語
ノスタルジーと文化祭
「バンド」とリア充の距離

2 キャスト化する人々
音楽とは行為=ミュージッキング
「つながり」のライヴ感
オーディエンスの時代
ライフの実況中継

3 音楽+映像+α
視聴覚の分断と再統合
COMMUNEからDOMMUNE
フラッシュモブマイケル・ジャクソン
ライトノベル的な音楽

4 命を吹きこまれる像
ミッキーマウシングのライヴ
キャラクター・ソング化するバンド


第4章 音楽遊びの環境(アンビエント)

1 ディスク時代の黄昏
幻のアルバムを聴く『グリンプス』
原音主義とディスク原体験へのノスタルジー
紙ジャケ高音質ディスクのフェイク性
CDのキャラクター商品化、グッズ化
メンバーへのアクセス権としてのCD
CD化が意味を持つ同人音楽の世界

2 “街鳴り”と“WEB鳴り”
ネットワークで音楽を「参照」
アンビエント・ファインダビリティ
音楽が自由/無料になる
資本主義と「嫌儲」の民族音楽


第5章 浮遊する音楽論

1 アニメ音楽の非ジャンル性と菅野よう子
オタク系音楽の存在感の高まり
ロキノン的自分語りから遠く離れて
サントラ、CM音楽の非歴史性
モンド・ミュージック的領域の現在
グーグル的音楽家

2 編集2.0のプリンセス・やくしまるえつこ
ポストYoutube時代のポップ・マエストロ
HIROMIXとの親近性
神聖かまってちゃんとの同時代性
「雑誌」に愛されるアーティスト
編集2.0の世界

3 彷徨えるロック幻想
かまってちゃんとレッチリによるロック回想
カリフォルニア幻想の円環
「日本洋楽」のレトリック
架空インタヴューと「JUNE」
ポップアナリーゼ普及の困難
ロキノン」というマジックワード
自己表現と「つながり」の表現


終章 繰り返されるトランスフォーム
二〇一二年末の「紅白」といきものがかり
『聴衆の誕生』再読


主要参考文献


あとがき


関連年表