- 作者: 円堂都司昭
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2013/02/25
- メディア: 単行本
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はじめに
序章 祝祭の風景の一九六〇年代とゼロ年代以降
村上龍『69』のフェスとロック
バリケードのなかの祝祭と文化祭
ウッドストックとビートルズ
ライヴ・エイドとMTV
画面をめぐるファンタジーの今昔
第1章 ガジェット化する音楽
1 音楽のトランスフォーム
フェスの定着と大型CDショップの時代
POLYSICS・ハヤシの実演とエア芸
Perfumeやゴールデンボンバーのライヴ感
「トランスフォーマー」のごとき音楽
2 音楽遊びI:分割
iPodとウォークマン
ジュークボックスとカラオケ
通信カラオケと着メロ・着うた
3 音楽遊び II:変身
同列になった録音とサンプリング
編集加工されるノスタルジー
“人力リミックス”とマッシュ・アップ
4 音楽遊び III:合体
自己表現と音楽ゲーム
シド&ナンシーと『NANA』
二つのアップル
第2章 キャラクターをめぐる人形遊び
1 初音ミクと人形遣い・ボカロP
ゴリラズと『サージェント・ペパーズ』
『オペラ座の怪人』からボーカロイドへ
自己言及の伝統 一九八〇年代的テーマの回帰
二次創作からN次創作への更新
2 AKB48をめぐる物語消費
ミュージシャンという登場人物
AKB48・宝塚とスクールカースト
非選抜アイドルとディズニーの清掃人
アイドルのトランスフォーム
虚構性と事実性のつながり
第3章 ライヴ感の共同体のなかのライフ
1 「バンド」という「つながり」の物語
ノスタルジーと文化祭
「バンド」とリア充の距離
2 キャスト化する人々
音楽とは行為=ミュージッキング
「つながり」のライヴ感
オーディエンスの時代
ライフの実況中継
3 音楽+映像+α
視聴覚の分断と再統合
COMMUNEからDOMMUNEへ
フラッシュモブのマイケル・ジャクソン
ライトノベル的な音楽
4 命を吹きこまれる像
ミッキーマウシングのライヴ
キャラクター・ソング化するバンド
第4章 音楽遊びの環境(アンビエント)
1 ディスク時代の黄昏
幻のアルバムを聴く『グリンプス』
原音主義とディスク原体験へのノスタルジー
紙ジャケ高音質ディスクのフェイク性
CDのキャラクター商品化、グッズ化
メンバーへのアクセス権としてのCD
CD化が意味を持つ同人音楽の世界
2 “街鳴り”と“WEB鳴り”
ネットワークで音楽を「参照」
アンビエント・ファインダビリティ
音楽が自由/無料になる
資本主義と「嫌儲」の民族音楽
第5章 浮遊する音楽論
1 アニメ音楽の非ジャンル性と菅野よう子
オタク系音楽の存在感の高まり
ロキノン的自分語りから遠く離れて
サントラ、CM音楽の非歴史性
モンド・ミュージック的領域の現在
グーグル的音楽家像
2 編集2.0のプリンセス・やくしまるえつこ
ポストYoutube時代のポップ・マエストロ
HIROMIXとの親近性
神聖かまってちゃんとの同時代性
「雑誌」に愛されるアーティスト
編集2.0の世界
3 彷徨えるロック幻想
かまってちゃんとレッチリによるロック回想
カリフォルニア幻想の円環
「日本洋楽」のレトリック
架空インタヴューと「JUNE」
ポップアナリーゼ普及の困難
「ロキノン」というマジックワード
自己表現と「つながり」の表現
終章 繰り返されるトランスフォーム
二〇一二年末の「紅白」といきものがかり
『聴衆の誕生』再読
主要参考文献
あとがき
関連年表