法月綸太郎のミステリ批評家としての出発点は「大量死と密室 笠井潔論」(旧題「クイーン試論」)。そこでは、戦争の“大量”死とユダヤ人絶滅収容所を扱った笠井『哲学者の密室』が論じられていた。
一方、東浩紀のデビュー作「ソルジェニーツィン試論 確率の手触り」では、強制収容所における“確率”的な死が語られていた。
法月綸太郎と東浩紀の批評はいずれも、ただの“数”扱いされる人間への注目から出発していた。
ゲンロンカフェ 3月14日
法月綸太郎×東浩紀「ふたたび謎解きの世界――名探偵と愛のゆくえ」 http://peatix.com/event/29130
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