ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

『新・猿の惑星』『猿の惑星・征服』

70年代の『猿の惑星』シリーズをDVDで観直している。
『新・猿の惑星』では、未来の地球からやって来た知能あるチンパンジー夫婦が主人公。メスのジーラは人間女性たちの集会に招かれて男女同権を主張し、オスのコーネリアスは見物させられたボクシングについて「動物的だ」と感想を述べる。
猿の惑星・征服』ではチンパンジー夫婦の息子シーザーが、強権的な知事の側近であり奴隷を先祖に持つ黒人男性に対し、最初は失敗しても革命に何度も取り組まねば猿は自由になれないと話す。シーザーは、人間の人道主義を猿が受け継ぐと演説までする。
社会の実情と猿の進化という虚構を絡めて面白いニュアンスを醸し出している。