ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

「ケアってなんだろう?」の告知をみて

 文化系トークラジオLife「ケアってなんだろう?~令和時代のつながりと責任の話」の告知をみて。

https://www.tbsradio.jp/articles/43401/

 

 私にとって「ケア」は父母が相次いで入院した数年前から突然、日常になった言葉。そのまま病院で亡くなった父には緩和ケア、退院後に介護が必要になった母にはケアマネージャー、デイケア、ケアプラン、ケアスタッフ……。

 私自身がケアするのではなく病院や施設に看護や介護を外注したわけだけど、私もその都度、ケアについて先方や本人と話しあい、ケア関連書類に目を通して署名しなければならない(そのなかには身元引受人・保証人として延命治療の希望の有無といったシビアな判断項目も含まれる。もちろん費用負担に関しても)。施設からケア関連の電話をもらう機会も増えた(昨日もケアマネから連絡があった)。

 そんなこんなでケアを外注することによっって、書き仕事をしたり、それに関連する小説や評論を読んだりする作業にもっと専念したいと思っていた頃、「群像」を手にとったら「ケアの倫理とエンパワメント」という小川公代氏の評論連作のタイトルが目に入り、うわっ、と思った。自身の「ケアの倫理」を問われる気がして慄いたのだった。文芸批評であると同時に看護・介護労働の問題にも触れた同連作は書籍版が出たのであらためて読むつもり。

 

 

最近の自分

-「投票者からの偏愛コメント集」に短いコメント収録 → 竹本健治選『変格ミステリ傑作選【戦前篇】』

-京極夏彦が語る、妖怪と世相の関係性「災厄が過ぎ去って、平時がもどって、やっとお化けは活躍できる」(インタビューの取材と構成) https://realsound.jp/book/2021/08/post-842668.html