ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

小朝と泰葉


というわけで↑では、亀田家を軸に、アニマル浜口・京子、歌舞伎の中村家、和泉節子・元彌、若貴の花田家、横峰良郎・さくら、長嶋茂雄・一茂、手塚治虫・眞に片っ端から言及してみた。
この原稿では、林家三平の息子、元・こぶ平正蔵にもチョロッと触れたが、著者校正が終わって入稿がすんだ後の13日、彼の姉・泰葉と春風亭小朝の離婚記者会見が開かれたのだった。で、思ったこと。
会見の報道については、離婚する2人が揃って出席したことが、話題の筆頭になっていた。だが、むしろポイントは、祖父(7代目)の名をついだ記憶が新しい正蔵(9代目)、亡父の“三平”を継ぐことになったいっ平という、泰葉の弟たちが同席していたことだろう。
林家の周辺に関しては、海老名香葉子という三平の未亡人が、家族を上手にとりまとめてきた印象が強い。しかし、彼女自身は落語家ではないのであって、小朝が泰葉と結婚し、海老名家の身内になったことは大きかった。
小朝といえば、伝統を継承しつつ新しいことにも積極的に取り組むスタンスであり、落語界での存在感は大きい。伝統と新しさの間を巧みに世渡りしていることでは、歌舞伎界の中村勘三郎のポジションに近い。
一方、こぶ平、いっ平という海老名家の息子たちは、テレビタレントのイメージが強かった。だから、彼らに落語家の大きな名前を継がせていいのかという逆風もあった。その批判をしりぞけようとするうえで、実力者の小朝が彼らを後ろから支える位置にいた事実は重かったはず。
である以上、いっ平の三平襲名がまだ先である現時点で、泰葉と離婚した小朝が林家一門と対立したかのように見られるのはまずい。正蔵が証明した通り、落語家の襲名披露もビッグ・ビジネスになるんだから、関係者はつつがなく話を進めたい。したがって、両者の友好関係が続くことを落語界内外にアピールしておいたほうがいい。そうした判断から、夫婦&弟揃っての金屏風会見になった。――と僕は解釈している。


海老名香葉子は最初、泰葉と小朝の結婚に反対したという。でも、その後の林家と小朝の“良好”な関係をみれば、やはり彼女はうまく転がしたのだろう。その点、花田憲子和泉節子は、失敗した海老名香葉子だと思える。


今度の日曜日の「アッコにおまかせ」では、峰竜太和田アキ子から義理の妹夫婦の離婚についてたずねられ、オロオロする様子を放映することがわかりきっている。そこらへん、もう想定問答集とかシナリオを親族で協議して書いてたりするんだろうか。

ハナシをノベル!! 花見の巻

ハナシをノベル!! 花見の巻

  • 12日夜の献立
    • 煮鶏(しょうゆ、酒、長ねぎの青い部分、にんにく、しょうが、米あめ、みりん、こしょう、シナモン、黒酢
    • ゆでブロッコリー(マヨ)
    • 長ねぎとあぶらげの味噌汁
    • 玄米ごはん