ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

0-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「大人のロック!」「月刊プレイボーイ」「ロック栄光の50年」

(「クロ(ック)ニクル/グラフィティ」No.4 2005/03/04記) 最近、日経BP社から「大人のロック!」と題したムックが発売された。柱となっている記事は、エリック・クラプトン、ビートルズ、クイーンであって、60〜70年代に重心を置いているのは明白。ホ…

村上龍『69 sixty nine』

(「クロ(ック)ニクル/レヴュー」第5回 2004.9.3記) 映画化に伴い、そのポスターのデザインを流用した文庫新装版が出回っている。クリームの2nd《カラフル・クリーム》のサイケなジャケットをアレンジした表紙である。これを機会に久しぶりに読み返した…

映画『イージー・ライダー』

YA

(「クロ(ック)ニクル/レヴュー」第4回 2004.7.13記) ハーレーダビッドソンに、〈ワイルドで行こう〉である。ハンドルが後方にぐぐぐっと伸びた独特なフォルムのハーレーは、ライダーが寝そべり気味の、かなり傲慢に見える姿勢で運転する。それに乗った…

佐藤良明『ラバーソウルの弾みかた ビートルズと60年代文化のゆくえ』

YA

(「クロ(ック)ニクル/レヴュー」第3回 2004.6.2記) 60年代カルチャーに関する文章には、二種類ある。重点を67年におくか、68年におくか。ビートルズなら、レノンが〈ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ〉(LSD)を歌ったのが67年、〈レ…

四方田犬彦『ハイスクール1968』

YA

(「クロ(ック)ニクル/レヴュー」第2回 2004.5.25記) 映画、小説、漫画の評論で知られる四方田犬彦が、1968年の入学から、72年の大学合格まで、高校時代を振り返った本である。若者による反政府運動が各国で盛り上がり、ロックやフォークなどのユースカ…

《YES オノ・ヨーコ》展

YA

「ロックジェット」サイトのコラム連載をすべてこちらに移しました。 (「クロ(ック)ニクル/レヴュー」第1回 2004.5.10記) 東京都現代美術館 2004.4.17−6.27 会場に入ると間もなく、脚立が見えた。ビートルズ・ファンなら知っているアレだ。 梯子を上っ…

ポスト青春小説論序説

(「クロ(ック)ニクル/グラフィティ」 No.3 2004/09/18 記) 『ユリイカ9月臨時増刊号 総特集西尾維新』に掲載された「空転する痛み――西尾維新における傷の無意味と意味」は、第一稿を大幅に改変した。最初はもっと広い問題設定にしようとしたが、自分の…

ジョン&ヨーコとセカイ系

(「クロ(ック)ニクル/グラフィティ」 No.2 2004/06/30 記) ササキバラ・ゴウが「新現実 VOL.3」に発表した「おたくのロマンティシズムと転向――『視線化する私』の暴力の行方」のなかに、おや? と思う部分があった。おたく文化と憲法九条を関連づけたこ…

サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』

(「クロ(ック)ニクル/グラフィティ」 No.1 2004/06/28 記 はじめに 今回から、0000|06のスペースで不定期連載する文章は、ROCK JETのサイト http://www.ne.jp/asahi/rock/jet/ に掲載している「クロ(ック)ニクル/レヴュー」の姉妹編です)(その後、J…