2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧
先日行った安部公房展。彼が1973年に演劇へ乗り出した際、西武流通グループ(~セゾングループ)代表・堤清二=小説家・辻井喬の後援があり、安部公房スタジオ第1回公演が渋谷PARCO9階の西武劇場(現・PARCO劇場)だったこと、2人が対談していたことが紹介さ…
「本の雑誌」12月号の浜本茂「学生運動と小説」では、柴田翔『されどわれらが日々――』、庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』など学生運動関連の小説がとりあげられており、その多くに私も触れていた。加えて私は奥浩平『青春の墓標』、高野悦子『二十歳の原点…
「本の雑誌」12月号の英保キリカ「Z世代が読む昭和流行本体験記」では『かもめのジョナサン』リチャード・バック(五木寛之訳、1974年)が「大ヒットを記録するほどの魅力を、私は見出せませんでした」といわれていて、時代性というものを感じた。 かもめの…
スペクテイター〈53号〉 作者:エディトリアルデパートメント 幻冬舎 Amazon 「SPECTATOR 1976サブカルチャー大爆発」がスポットを当てていたのは『宇宙戦艦ヤマト』、『別冊宝島』、『地球ロマン』、そして『ロックマガジン』とパンク。同特集では特に注目さ…
別冊ele-king 日本の大衆文化はなぜ「終末」を描くのか――漫画、アニメ、音楽に観る「世界の終わり」 (ele-king books) Pヴァイン Amazon 『日本の大衆文化はなぜ「終末」を描くのか』をめくっている。私も同題のようなテーマを『戦後サブカル年代記 日本人が…
(古本)アルキメデスは手を汚さない 小峰元 KO5221 19730828 発行 ノーブランド品 Amazon 「本の雑誌」12月号の泉麻人「深夜ラジオと青春の読書」に、小峰元『アルキメデスは手を汚さない』(1973年)が山口果林主演「女子高校生殺人事件」としてドラマ…
「本の雑誌」12月号の特集は、昭和にスポットを当てた「あの頃、君は読んでいた。」。私も「あの頃」読んでいた。70~80年代を対象にした座談会「紅白懐ノベ合戦!」に村上龍『限りなく透明に近いブルー』以来、群像新人賞に注目したという話題が出てくるが…
本心 (文春文庫 ひ 19-4) 作者:平野 啓一郎 文藝春秋 Amazon 平野啓一郎『本心』では、主人公が他人の行為を代行するリアル・アバターを職業とする一方、死んだ母を拡張現実の映像&音声で蘇らせ、仮想空間に出入りする。彼はリアル・アバターとして自分の行…
先日、町田市民文学館の「森村誠一展」に行ったけど、しばらくして彼の『人間の証明』と村上龍『限りなく透明に近いブルー』が、どちらも1976年刊行なのをこれまで意識していなかったことに気づいた。 『人間の証明』は敗戦後間もなくの日本人と進駐軍の黒人…
昨夜のTHE MUSICAL BOX。ピーター・ガブリエル役は、衣裳&かぶりものだけでなくまず歌声がそれっぽかったし、パフォーマンスもよかった。楽器を持ち替えつつ演奏するメンバーたち、照明などの演出とか、初期ジェネシスは実際こんな風だったのではないかとい…