先日、町田市民文学館の「森村誠一展」に行ったけど、しばらくして彼の『人間の証明』と村上龍『限りなく透明に近いブルー』が、どちらも1976年刊行なのをこれまで意識していなかったことに気づいた。
『人間の証明』は敗戦後間もなくの日本人と進駐軍の黒人兵とのかかわり、『限りなく透明に近いブルー』はベトナム戦争中の在日米軍の黒人兵と日本の若者との乱交パーティが物語のポイントとなる。
映画『人間の証明』ではジョー山中が黒人と日本人を両親とする青年役で出演し主題歌も担当したが、彼は『限りなく透明に近いブルー』を埴谷雄高が評していった「ロックとファックの時代」を象徴するシンガー(元Flower Travellin' Band)の1人だった。ベストセラーになった2作は、どちらも日米関係を象徴する内容を持っていた。
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-松岡正剛は何者だったのか? 「知の巨人」「香具師」……探求続けた“編集者”としての「強さ」と「弱さ」https://realsound.jp/book/2024/11/post-1842785.html