ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

石田黙展

art M

折原一の『黙の部屋』は、70年代に活動した謎の画家・石田黙の伝記的小説であり、ちょっとした作品集でもあるという性格を持っていた。この本に掲載された図版に接してから、一度、石田黙の実物の絵を見てみたいと思っていたのだ。 そして今、彼の絵のコレ…

まちゃまちゃ、じゃないの。“ましゃ”なの

最近自分が書いたもの 「フォトグラファー福山の実力 メカと征服欲が結びついた男の子体質が彼を写真に向かわせる」 → 別冊宝島『音楽誌が書かないJポップ批評』49−福山雅治「エロかっこいい男」大全asin:4796658947 ……↓などをめぐって、あれこれ書きまし…

『ロンドンハーツ』――「芸人“恋愛”小説大賞」の庄司智春

テレビ朝日系『ロンドンハーツ』19日夜放送分。 http://www.tv-asahi.co.jp/londonhearts/ 劇団ひとり『陰日向に咲く』asin:4344011023、品川祐(ヒロシ)『ドロップ』asin:4898151833、千原ジュニア『14歳』asin:4062137992、ふかわりょう『DSJ 消え…

米澤穂信「入荷と返品の間に残るもの」

(小説系雑誌つまみ食い 22――「小説すばる」7月号) http://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/ 「小説すばる」はこの号で、「本屋さん大好き!!」という特集を組んでいる。 そのなかで南陀楼綾繁が、実録・妄想の向こう側「本屋さんになりたい。」というレ…

「アートで候。 会田誠・山口晃展」

一昨日、上野の森美術館でこの展覧会を見たのであった(19日まで)。 http://www.ueno-mori.org/special/aida_yamaguchi/index.html 先日、東京都現代美術館でマルレーネ・デュマス展を見た時、常設展にも回り、会田誠の「スペース・ウンコ」、「美しい旗…

乙桜学園祭「東京小説」

YC

昨夜、ユーロスペースで小説家が撮った短編映画の2本立てを見た。上映(レイトショー)は今日まで。 http://www.biotide-films.com/otsuzakura/ 桜井亜美監督『人魚姫と王子』 柏原収史、真中瞳らをキャスティングし、音楽にSalyuとかを使い、プロを集…

貫井徳郎『夜想』

M

新興宗教をとり上げた点で、『夜想』はデビュー作『慟哭』のテーマを引き継いだ作品である(信仰というテーマでは『神のふたつの貌』も)。 『慟哭』(1993年)は、二つのストーリーが並行して進む小説だったが、そのうちの一つはある男が新興宗教団体に…

歌う道尾秀介

M

(小説系雑誌つまみ食い 21――「ミステリーズ!」Vol.23) ミステリーズ!vol.23作者: 樋口有介ほか出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/06/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る http://www.tsogen.co.jp/mysteries/ind…

MARILYN MANSON《EAT ME,DRINK ME》

この新作には、〈HEART−SHAPED GLASSES〉、〈EAT ME,DRINK ME〉(←『不思議の国のアリス』からとったフレーズだが、マリリン・マンソンはこの曲名に自傷・自虐的意味をこめている)という曲が収録されている。2つの曲名を見…

ケータイ小説、『セカチュー』、泣きゲー

(小説系雑誌つまみ食い 20――「ダ・ヴィンチ」7月号。ついでに「PLANETS」VOL.3) 「ダ・ヴィンチ」最新号の第二特集は、「最近売れてるらしいけど……ケータイ小説ってどうなの?」という企画。 そのなかで「若者がケータイ小説にハマる理由」を…

RED HOT CHILI PEPPERS live

昨夜は東京ドームでレッド・ホット・チリ・ペッパーズを見た。 〈CAN’T STOP〉と歌っても、この衝動は誰にも止められないんだぁ! みたいな若さでは、もうない。中年のやるせなさとしての、いろいろあったにしても、それでもやめられないんだよねぇ―…

『マイクロポップの時代』と『フューチャリスト宣言』

マイクロポップの時代:夏への扉作者: 松井みどり出版社/メーカー: PARCO出版発売日: 2007/03メディア: ペーパーバック購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (28件) を見る 結局、忙しさと金欠で展覧会を見に行けなかった『マイクロポップの時代:夏…

最近の耳事情 4

DIGITALISM《IDEALISM》 デジタリズムは「ISM」と称しているが、サウンドに関し特定の主義で通しているわけではない。この《デジタル主義》には、ダフト・パンク的な要素と、〈ダフト・パンク・イズ・プレイング・アット・マイ・ハウス〉と歌ったLCDサ…

渡辺淳一語録@浦安

6月1日付のタウン紙「うらやすニュース」のトップ記事は、5月17日に行われた第18回浦安文学賞授賞式だった。渡辺淳一が選考委員を務める賞で、今回は19歳の男性が受賞したが、ほかの佳作・奨励賞6人はいずれも女性だった(25歳、65歳、52歳…

デジタル生活と小説誌

(小説系雑誌つまみ食い 19――「小説新潮」6月号) 「今日から楽しむデジタル生活」という特集が組まれている。そこで、角田光代が「iPod使いこなさず使っています」というエッセイを書いているのだが、僕も使いこなさず使っているくちなので、えらく共感…