昨夜、ユーロスペースで小説家が撮った短編映画の2本立てを見た。上映(レイトショー)は今日まで。
http://www.biotide-films.com/otsuzakura/
桜井亜美監督『人魚姫と王子』
柏原収史、真中瞳らをキャスティングし、音楽にSalyuとかを使い、プロを集めることで商業映画っぽく映画を作ろうとしている。
でも、力みすぎ。モノローグが多く、歌入りのBGMも多い。小説ではなく映画なんだから、これでは言葉がうるさすぎる。
白と黒しか着ようとしなかった拒食症の女の子(つぐみ)が、しみのついた服をクリーニング屋の店員から赤く染めて返される。それをきっかけに変わり始める。――そんな“絵”としてのポイントも用意されてはいるのだ。
しかし、なんなんだろう? あの画面の(物理的な)汚さは。人が動くとその残像が映ってしまう、しょぼくれた画面である。白と黒から赤へ、という変化の鮮やかさが見せ場のはずなのに、あんなボケボケ画面ではまるでのれない。
↓原作
- 作者: 桜井亜美
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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安達寛高(乙一)監督『立体東京 3D−TOKYO』
桜井の映画とは正反対に、とても自主制作っぽい作品。小説家など演技の素人を出演させたうえ、セリフを使わない。この選択と立体映画という手法が結びつき、効果を上げていた。
母との思い出の品を入れていたバッグを盗まれた少女(押井友絵)が、東京中を探し回る。このストーリーを、左が赤、右が緑のめがねをかけて鑑賞する。立体映画としては古めかしい技術であり、画面の奥行きの見えかたはナチュラルではない。手前のものが浮き上がって見えるというか、まるで背景に人物を合成したみたいな印象だ(押井友絵なせいか、「押絵」みたいな遠近感だともいえる)
ビル街や駅前の雑踏に一人でいるヒロインの所在なさ、孤独感が、立体画面における浮き上がりかた、不整合な感覚で表現されている。それが、面白かった。
泥棒の滝本竜彦は、もうけ役。ああいう状況でああいう行動、態度をとる青年はいそうだ。キャスティングの勝利。
だが、ナンパしてあっさりふられるだけの佐藤友哉には、見せ場がない(笑)。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20060728#p1)
- 15日夜の献立
- 坦坦ハンバーグ(豚ひき肉、長ネギ、サラダ油、こしょう。フライパンからオーブンへ。ソースは、肉を焼いた油、にんにく、ねりごま、豆板醤、テンメン醤、もち米あめ、香酢、酒、しょうゆ)+ゆでた小松菜 ← いまいち。ごま油入れるの忘れた。
- 新玉ねぎスライス(梅酢、しょうゆ)
- たこ焼き(市販)
- ビール、雑酒、チューハイ