ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

西田亮介らの「.review」

昨年3月に、e-NOVELSをふり返りつつゼロアカ道場のこともからめて、こんなことを雑記していたのだった(当時は、後にキンドルがこれほど話題になるとは予想していなかった)。
http://d.hatena.ne.jp/ending/20090307/p1
ちなみにe-NOVELSの末期には、まだ立ちあがったばかりの限界小説研究会が長文の書評を掲載していた。同会にとって当時の執筆経験は、後に編著『探偵小説のクリティカル・ターン』、『社会は存在しない』を刊行するに至る前段階の体力作りとして意味が大きかっただろうと思う。


で、メディア環境の変化と批評の場ということを考えると、今回の西田亮介らによる新媒体のproject「.review」の立ち上げはとても興味深い。と同時に、私的な発言になるが、e-NOVELSが登場した時期から10年以上が経ち、新しい書き手&書き手志望者のネットで試せることがいかに拡大したか、感慨深い。
http://dotreview2010.blogspot.com/
僕にしても、音楽やミステリ以外の分野について書こうとする時には“まだ出ていない新しい書き手”なわけであり、その立場で「.review」には執筆参加させていただく予定。