メフィスト賞受賞作家による青春ミステリ。
ニューヨークの「暗闇」から帰ってきた青年は、約束の場所におもむく。委員長は10年後、恋した不良少女にあるものを渡すはずだったのだ。しかし、夫と名乗る男が現れ、彼女は失踪したと告げる。青年は旧友の力を借りて、彼女を探そうとする。
一方、元男爵家の大きなうちでは、小学生の男の子が心を悩ませていた。お母さんの「幽霊」が出たと騒ぎになっていたのだ。
失踪した女と出現した幽霊。並行する二つのストーリーは、まず「Boy‘s SIDE」から語られ、次に「Girl’s SIDE」に移って交差し、やがて真実が明らかにされる。
青年のストーリーではCGクリエーターになった旧友、男の子のストーリーではモデルや子役をしている女の子が、それぞれ補佐役となって話は進む。CG制作やモデル稼業といった、ある意味で虚構まみれの存在である旧友や女の子が、無垢な青年/男の子に寄り添おうと自らのピュアな部分を発揮する、この微妙なねじれぐあいが“切なさ”をつのらせる。メインのサプライズは定型の範囲内といえるかもしれないが、青春/少年少女小説としてのポイントは高い。
Musical Baton
バトンを回していただいたので(from id:yomoyomo)書いてみる。
- Total volume of music files on my computer(今コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
- 1.4GBくらいか。未だにCDから聞くことが多い。
- Song playing right now(今聞いている曲)
- シザー・シスターズ〈コンフォタブリー・ナム〉ASIN:B0006TPFR8――この曲のオリジナルを作ったピンク・フロイドは、「ライヴ8」において、ロジャー・ウォーターズ、デイヴ・ギルモアが久しぶりに同居して再集結するんだそうな。とりあえず、悦ばしい。
- The last CD I bought(最後に買ったCD)
- Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)
- 高橋幸宏〈ディス・アイランド・アース〉ASIN:B00005GI3S――ブライアン・フェリーの名曲のカヴァー。昔、失恋した時に聞いた。
- ザ・ヒューマン・リーグ〈ふられた気持ち YOU’VE LOST THAT LOVING FEELING〉ASIN:B00007KMZV――これも失恋した時に(笑)。元曲はライチャス・ブラザーズ。
- ケイト・ブッシュ〈バブーシュカ〉ASIN:B00005GKIH――彼女のポスターを部屋に貼っていたことがあります。
- ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ〈オール・トゥモロウズ・パーティーズ〉ASIN:B000002G7C――ジョン・ケイルが歌うヴァージョンもいい。
- 〈ヒア・カムズ・ザ・フラッド〉――ピーター・ガブリエルの代表曲だが、ロバート・フリップのソロ《EXPOSURE》収録のヴァージョンが一番いい。フリッパートロニクスの音色が泣ける。
- Next five persons are...(次の5人)
- さて、どうしましょう……。
(Musical Batonとは http://kotonoha.main.jp/2005/06/14musical-baton.html)