ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

お会式

久しぶりの地元ネタ。
先週から続いていた締切の絨毯爆撃が一段落したので、今夜はお会式(おえしき)を見物に出かけた。お会式というのは日蓮宗の法会のことで、路地裏だと道幅いっぱいになるくらいの大きさの万燈を引いて、町中を練り歩くのである(ちなみに、僕は信徒ではなく、ただの見物人です。念のため)。万燈のイメージはこちらでどうぞ。
http://homepage2.nifty.com/tentetu/200411120.htm
この万燈の前後で、何本も纏(まとい)が回され、その周囲を鉦(かね)、太鼓を持った人々が取り巻く。装束を着た行列は総勢約200名だそうだ。で、この打楽器大部隊だが、主に、大きな団扇太鼓、小さな団扇太鼓、鉦の3種で構成され、楽器ごとに決められたフレーズを担当者たちがユニゾンで叩いている。いいかえれば、バスドラ、スネア、ハイハットで構成されたドラム・セットなら一人ですむ演奏を3人で分けているようなもの。しかも、その3人組が何セットもいる状態なわけだ。
ドラム・セットの場合、叩く楽器が複数あるにしても、最終的にはドラマー1人のビート感覚に収束する。でもお会式だと、大団扇太鼓=バス、小団扇太鼓=スネア、鉦=ハイハットは別人だから、それぞれビート感にズレが生じる。そのうえ大勢のユニゾンなので、さらに音の輪郭は曖昧になる。ここらへんが、機材によるエコー増幅、エフェクターによる音の変形といったポピュラー・ミュージックの聴感とは異なった音響感覚を醸し出していて、じっと聞いているとけっこう面白い。だって、本来こちらのほうが自然な音だったはずなのに、ポピュラー・ミュージックより聞く機会はずっと少ないじゃない? 僕は、この手のお祭りの響きが好きなのだ。あと、歌舞伎の鳴り物とか。
夜に光る万燈の行列はなかなかきれいで、単純なフレーズを繰り返すお囃子にも、ひなびた高揚感がある。和風エレクトリカル・パレードか、伝統芸能サウンド・デモってところか。
ただ、目の前を通り過ぎていく万燈の台車部分に、ラジカセを乗っけているものがあったのは、ちょっと、興醒めなものがあった。あまり笛担当の人が歩いてないのに、かなり笛の音が聞こえていたのはラジカセのせいだったのですね。
また、台車に缶ビールを乗せているものもちらほら。万燈パレードに区切りがついたあと呑むために用意したんだろうな、と思ったらすでに空き缶も混じっていた。あら、もう呑んじゃったんすか。途中でポイ捨てせず大事にのせて運んでるあたり、環境配慮型の祭りってことですかね。

  • 夕べの献立
    • 麻婆ナス――ソースは、用意したクックドゥーに、ショウガ、ニンニク、きざみネギ、ゴマ油ベースのラー油を追加したもの。シソの実を加えたらさらに美味になった。ただし、ニンジンは高くて買えなかったので、具の野菜はナスとピーマンだけ。
    • とろろこぶ+ネギ+味噌の汁
    • 雑穀米
  • 今夜これからの献立
    • タラ、しいたけ、白菜、豆腐、長ネギの鍋。味付けはこれから考えます。
    • 春菊のおひたし
    • 発泡酒、チューハイ
    • ポテトチップ(カルビーの「のりのり」。気分が乗らない日は、せめて「のりのり」をかじって自分を盛り上げようとするのです)

今日はもう呑んで寝ます。そっとしといてください。