ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

鯨統一郎『パラドックス学園』

パラドックス学園  開かれた密室 (カッパ・ノベルス)
『ミステリアス学園』ISBN:4334740472、ミステリのお約束をネタにした素っ頓狂でおバカな小説。トリックには同傾向の先行作があったけれど、鯨のこれはこれで、楽しめる作りに仕上がっている。理屈づけの無理矢理さとか、後から読み返した時の伏線の強引さとか、おもろかった。よーやるわ。


この本の左下には、それ自体がミステリ小噺であるパラパラマンガが付いていて、小説内容にも生かされている。
で、カッパ・ノベルスだから、本のあちこちに例のカッパのマークが印刷されてるわけです。冒頭には、マンガとカッパが並んだページがあるし、パラパラマンガの最後は、2ページをはさんでカッパと背中あわせ。でも、パラパラマンガの登場人物は、カッパの存在を知らないまま動いている。だから、やりようによっては、「カッパが犯人だ!」とパラパラマンガで名指す形に持ってくことも可能だったんじゃなかろうか――と思いました(笑)。

  • 12日夜の献立
    • 豚とチンゲン菜の香酢炒め(しょうゆ、香酢、鶏がらダシ、粗糖。早い話が、肉を揚げずにとろみもつけない酢豚みたいなもの。だって、片栗粉が切れてたんだもん)。
    • キャベツ(ハーブ塩、こしょうで揉んだだけ)
    • 雑酒&チューハイ
    • かつおの缶詰
    • ういろう――気がつけば、ひどい取り合わせ。肥るわけだよ……。