ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

《ザ・グッド,ザ・バッド・アンド・ザ・クイーン》

ザ・グッド,ザ・バッド・アンド・ザ・クイーン
ブラー、ゴリラズデーモン・アルバーンが、元ザ・クラッシュ、元ザ・ヴァーヴ、元フェラ・クティ&アフリカ70のメンバーと組んだアルバム。でも、スーパー・バンド的なにぎやかさからは、ほど遠い。
メランコリックで穏やかな、ブリティッシュ調ポップ・ソングが並んでいる。なかには、シド・バレットみたいな曲もある。
ゴリラズにも噛んでいたDJデンジャー・マウスがプロデューサーだが、あちらでやっていたような素材の組み合わせの妙は、こちらでは目指されていない。
ザ・クラッシュのポール・シムノンがいるからといって、パンク的な曲があるわけでもない。最終曲の後半のみ、ギターがやかましくなるが、ベースのフレーズは落ち着いており、パンク的な“走り”には突入しない。このアルバムにおけるポール・シムノンは、ザ・クラッシュの“レゲエ、ダブを取り込んだロックの先行者”という側面ばかり思い出させるプレイをする。これは、デーモンの意向でもあるんだろう(ここではベース・ラインのことを言っているのであって、アルバムにレゲエ・ナンバーが多いわけではない)。
いかにも“鳴り物入り”的なバンドの成り立ちと、リラックスした曲調の落差にとまどってしまう。とはいえ、ドリーミィな佳曲がいくつかあって、好ましい印象を持った。こんなに素直な曲調、デーモンとしては久しぶりかも。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20061011#p1

  • 13日夜の献立
    • ビーフシチュー(デミグラソース缶使用)
    • ゆでキャベツ(ポン酢)
    • ライス(白米、雑穀、黒米)
    • 寄せ豆腐(塩)
    • あじのマリネ