ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

SUMMER SONIC 2023

今年観たもの

・8月19日

MELT4/amazarashi/New Jeans/[Alexandros]/TWO DOOR CINEMA CLUBSEKAI NO OWARIALI SHAHEED MUHAMMAD(A Tribe Called Quest)/DJ豊豊/星野源/YOASOBI

・8月20日

METALVERSE/NOVA TWINS/ももいろクローバーZ/sumikaOriginal Love/Awitch/女王蜂/CHAI新しい学校のリーダーズ/BABYMETAL

 

 

 

最近の自分の仕事

-大滝瓶太『その謎を解いてはいけない』の書評 → 「ミステリマガジン」9月号

-「アフタートーク 著者×担当編集者」第10回<『#真相をお話しします』結城真一郎(作家)×村上龍人(新潮社)>(聞き手・構成)

-速水健朗「90年代は馬鹿みたいに浮かれていた時代」『1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀』インタビュー(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/08/post-1393863.html

1970年代後半カルチャー論(仮)

 1970年代後半カルチャー論をやりたいと思い始めている。W村上など20代作家が多く登場し、新井素子みたいに10代までがデビュー。性意識、キャラクター、文体など小説に変化があった。同時期にはマンガの24年組、JUNEなどBL源流の動きがあり、YMOのテクノブームでテクノロジーの変化も見られた。

 後のカルチャーのプロトタイプ的なものを多く見出せる気がする。この時代をになった人たちが亡くなり始めているから、この時代を考えたくなったということもある。

(これは前回投稿「「音羽キャンディーズ」の時代」にも関連する話)

 

 

最近の自分の仕事

-彩瀬まる『花に埋もれる』、清志まれ『おもいでがまっている』の書評 → 「小説宝石」5・6月合併号

-特集 藤子 F・不二雄のSF短編の作品総解説のうち3作担当(「ぼくは神様」「マイロボット」「世界名作童話」) → 「SFマガジン」6月号

-「ジャーロ」編集長インタビュー「評価がある評論家さんが、売れる本を書けないとは思えない」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/04/post-1313377.html

-YMOが突き詰めた擬似日本人像、「なりきれなさ」に託した思い → 「朝日新聞」耕論 YMOとその時代(5月20付。談話)https://www.asahi.com/articles/DA3S15640553.html https://www.asahi.com/articles/ASR5J55WZR4TUPQJ00W.html

-川瀬七緒『四日間家族』の書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」7月号

-<アフタートーク 著者×担当編集者>第9回「『いけない』『いけないII』道尾秀介(作家)×清水陽介(文藝春秋)」(聞き手・構成) → 「ジャーロ」No.88

-もしも寺山修司が今、アイドルをプロデュースしたら? 中森明夫『TRY48』が紡ぐ、アングラからサブカルへの連続性 https://realsound.jp/book/2023/06/post-1345584.html

-砂村かいり×モモコグミカンパニーが語る、アイドル活動を終えた後の人生「カメラをむけられないけれど、生活は続く」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/06/post-1342931.html

-金属恵比須主催 プログレッシヴ・フォーラム「SFと小松左京、そしてロック音楽」イベントレポ(取材・構成) https://realsound.jp/book/2023/06/post-1343238.html

-村上春樹『街とその不確かな壁』に見る、老いの創造力 円堂都司昭×藤井勉×三宅香帆 鼎談 https://realsound.jp/book/2023/06/post-1348397.html

-平野啓一郎が明かす、三島由紀夫への共感「虚無のなかから文学的な美を創造することに自らの存在意義をかけた」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/07/post-1363995.html

-「ハヤカワ新書」一ノ瀬翔太編集長インタビュー「読む前と世界が違って見えるレンズのような本が作れたら」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/07/post-1360417.html

-日本一の長寿雑誌「中央公論」編集長インタビュー「クオリティの一線は譲らず、この大切なプラットフォームを守っていきたい」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2023/07/post-1370781.html

-長浦京『アンリアル』、速水健朗『1973年に生まれて 団塊ジュニア世代の半世紀』の書評 → 「小説宝石」8月号

「音羽キャンディーズ」の時代

 1970年代後半。栗本薫『ぼくらの時代』/中島梓『文学の輪郭』、見延典子『もう頬杖はつかない』が注目された頃、早稲田大学文学部文芸専修(当時)の創設に携わり、彼女たちを後押しした平岡篤頼も話題になった。

 また、栗本、見延、そして『海を感じる時』の中沢けいの3人が、いずれも講談社発のベストセラーだったことから「音羽キャンディーズ」と揶揄されていた。中沢・見延作品は、高校生・大学生という若い女性の性描写が評判になり、栗本作品にそれほど性描写はなかったものの、やはり女子高校生の売春が一つのモチーフとなっていた。そうしたことも含めたうえで、アイドル・グループをもじった呼称が用いられていたと記憶する。「カワイ子ちゃん」あつかいで一人前と認めない雰囲気。

 最近の文芸業界のジェンダーやハラスメントをめぐるあれこれは、あの時代から連続していることのようにみえる。

 

 

 

 

東京ディズニーランド40周年

 今日で東京ディズニーランド開園40周年。このテーマパークを浦安はどんな経緯で招き入れ、地元はどう変化したか。それを日本における街の変化の象徴的な事例として考察したのが『ディズニーの隣の風景 オンステージ化する日本』だった。30周年だった10年前に書いた本。

 

 2011年3月11日の東日本大震災後に休園していた東京ディズニーランドが営業を再開した同年4月15日朝、私も行った。ゲストを迎え入れるキャストの何人かが目に涙を浮かべてたのを覚えてる。パーク内は大丈夫だったけど周辺地域で液状化被害があり、電力不足もあった。本では当時の街の状況も書いた。

 

 

最近の自分の仕事

-京極夏彦著『書楼弔堂 待宵』の書評 → 「小説すばる」2月号

-アニメ化で注目の『虚構推理』、ミステリとしての斬新さとは? 文芸評論家に聞く(コメント)

https://realsound.jp/book/2023/01/post-1236966.html

-MRCミステリーガイド 書評配信――似鳥鶏『名探偵外来 泌尿器科医の事件簿』/宇佐美まこと『逆転のバラッド』/寺嶌曜『キツネ狩り』 → メフィストリーダーズクラブ

-「アフタートーク 著者×編集者」第7回 『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』白井智之(作家)×新井久幸(新潮社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.86

-大沢在昌『黒石 新宿鮫XII』書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」3月号

-鯨統一郎『三つのアリバイ 女子大生桜川東子の推理』の文庫解説

-川上未映子の新境地『黄色い家』インタビュー 「人間のどうしようもないエネルギーを物語にしたかった」https://realsound.jp/book/2023/02/post-1263253.html

-川上未映子『黄色い家』、桃野雑派『星くずの殺人』の書評 → 「小説宝石」3月号

-村上春樹、新作との関連が囁かれる幻の中編「街と、その不確かな壁」とはどんな作品なのか? 文芸評論家に訊く(コメント)https://realsound.jp/book/2023/03/post-1271359.html

-被害者としての猿(須藤古都雛『ゴリラ裁判の日』評)https://tree-novel.com/works/episode/1c449d6968500123b8f3fa796e6a669d.html

-水野良樹=清志まれ×彩瀬まる、作家という存在との向き合い方(取材・構成)https://realsound.jp/2023/03/post-1284828.html

-柾木政宗『まだ出会っていないあなたへ』書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」5月号

-「アフタートーク 著者×編集者」第8回 『黒石 新宿鮫XII』大沢在昌(作家)×渡邉克郎(光文社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.87

-「SFの醍醐味とは、パスティーシュではないか」 陸秋槎 × 大森望、中国SF対談(取材・構成) https://realsound.jp/book/2023/03/post-1286170.html

-浅田彰柄谷行人との交流も 坂本龍一の出版界における歩みを振り返る(コメント) https://realsound.jp/book/2023/04/post-1295380.html

今年の予定

・懸案の評論単著2冊を仕上げる(それぞれ全体の半分以上を書き進んでいるので完成しないことはないはず)。

・執筆参加本が2冊出る(いずれも自分の担当分は入稿済み)。

・さらに某企画が通れば参加。

・書籍化前提で評論連載を始めたい。

・以前よりスローペースになっているが、編集長インタビューのシリーズは続ける。

・他にもいろいろ。

 

 

最近の自分の仕事

-MRCミステリーガイド 書評配信――阿津川辰海『録音された誘拐』/荒木あかね『此の世の果ての殺人』/夕木春央『方舟』/潮谷験『あらゆる薔薇のために』/西式豊『そして、よみがえる世界』 → メフィストリーダーズクラブ

-宇佐美まこと『展望塔のラプンツェル』の文庫解説

-「ミステリ用語解説」 → 「第75回日本推理作家協会賞 贈呈式/第68回江戸川乱歩賞 贈呈式」冊子

-庄子大亮『アトランティス=ムーの系譜学 〈失われた大陸〉が映す近代日本』書評 → 共同通信配信

-日本推理作家協会編『最新ベスト・ミステリー 陥穽の円舞曲』(西上心太氏とともに収録作を選考。序文を執筆)

-文学フリマ代表・望月倫彦が語る、リアルなイベントの価値 「文章を書く人の数は今が一番多い」(構成・取材)https://realsound.jp/book/2022/11/post-1184723.html

-小川哲『君のクイズ』、北村匡平『椎名林檎論 乱調の音楽』の書評 → 「小説宝石」12月号

-歌野晶午『首切り島の一夜』書評、「特集 ミステリが読みたい! 2023年版」のアンケート投票と国内篇総括 → 「ミステリマガジン」2023年1月号

-「アフタートーク 著者×担当編集者」第6回『密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック』鴨崎暖炉(作家)×下村綾子(宝島社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.85

-「参照・引用・付加価値のデッドロックとしての一九九〇年代――ロスト・ジェネレーションの思春期・青年期」 → 「現代思想」12月号 特集=就職氷河期世代/ロスジェネの現在

-『invert 城塚翡翠 倒叙集』で変わる清原果耶の“性格” 倒叙ミステリーの魅力を解説 https://realsound.jp/movie/2022/11/post-1187405.html

-「2050年に30歳以下で年収200万円以下は普通にありえる」 近未来SF『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』のリアリティライン(長谷敏司インタビュー 構成・取材) https://realsound.jp/book/2022/12/post-1195698.html

-呉勝浩『爆弾』へのコメント → 「週刊文春」12月8日号 2022年ミステリーベスト10

-小松左京の未完の大作『虚無回廊』をプログレに? 異色のバンド・金属恵比須が語る、ロック×文芸の可能性(高木大地インタビュー 構成・取材) https://realsound.jp/book/2022/12/post-1200786.html

-河合莞爾『ジャンヌ』の文庫解説

-伊坂幸太郎が描く、時代を超えた対立の構造 作家8組が競演「螺旋プロジェクト」の試み https://realsound.jp/book/2022/12/post-1220870.html

-人間椅子・和嶋慎治、初小説で新たな扉を開く「文章で創作するのは子どもの頃からの憧れでした」(構成・取材) https://realsound.jp/book/2022/12/post-1218838.html

『新八犬伝』

 近石真介死去のニュースを知る。

https://www.oricon.co.jp/news/2252456/full/

 

 子どもの頃、テレビが壊れ、映らないけど音声だけ聞こえる状態になったことがあった。その期間の夕方、たまたまチャンネルをあわせ、音だけなのに引きこまれたのが、NHK人形劇『新八犬伝』だった。すでに序盤の伏姫のエピソードは終わっており、ストーリーの途中からだったのに、面白く聞けたのだ。語り手だった坂本九の上手さゆえだったと思うけど、あの時の犬塚信乃の声が近石真介だったことを思い出す。テレビが修理されて以後は熱中して見ていて、最終回はラジカセで録音した。

 

 

ほかにもいろんな番組でも彼の声に接してきた。ありがとうありがとう。

 

 

最近の自分の仕事

-MRCミステリーガイド 書評配信――片岡翔『その殺人、本格ミステリに仕立てます』/矢樹純『残星を抱く』/詠坂雄二『5A73』 → メフィストリーダーズクラブ

-「コラム <今年見たミュージカル映画をめぐって 2> 『シラノ』の美醜 → 「ちくま」9月号

-逸木裕『祝祭の子』レビュー → 「週刊現代」9月24日・10月1日合併号

-芦沢央『夜の道標』、宇野碧『レペゼン母』の書評 → 「小説宝石」10月号

-五十嵐律人『幻告』の書評 → 「ミステリマガジン」11月号

-「コラム <今年見たミュージカル映画をめぐって 3> 『アネット』の子ども → 「ちくま」10月号

-「アフタートーク 著者×編集者」第5回『大鞠家殺人事件』芦辺拓(作家)×古市怜子(東京創元社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.84

-「コラム <今年見たミュージカル映画をめぐって 3> 『アネット』の子ども → 「ちくま」10月号

-早川書房「HAYAKAWA FACTORY」担当者が語る、攻めたSFアイテムを生み出し続ける理由(取材・構成)

https://realsound.jp/book/2022/10/post-1142135.html

-『地図と拳』小川哲×『満州アヘンスクワッド』門馬司 特別対談 いま満州を舞台にフィクションを描く意味(取材・構成)

https://realsound.jp/book/2022/10/post-1137304.html

SUMMER SONIC 2022

観たもの

8/20 サバシスター → THE LINDA LINDAS → 渋谷すばる → BLUE ENCOUNT → Awsome City Club → Vaundy → MANESKIN → King Gnu → THE 1975

8/21 新東京 → 羊文学 → 優里 → モノンクル → THE STRUTS →GRIFF → 女王蜂 → milet → MEGAN THEE STALLION → ONE OK ROCK → 岡崎体育 → PRIMAL SCREAM

 

 

最近の自分の仕事

-葉真中顕『ロング・アフタヌーン』書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」7月号

-「アフタートーク 著者×担当編集者」第3回「『灼熱』葉真中顕(作家)×西山奈々子(新潮社)」の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.82

日本推理作家協会編『喧騒の夜想曲 白眉編Vol.1 日本最旬ミステリー「ザ・ベスト」』『同Vol.2』それぞれの解説(いずれも編纂委員は西上心太円堂都司昭

安部公房の10冊 揺らぐ自分と社会の輪郭 → 「本の雑誌」7月号

竹本健治選『変格ミステリ傑作選【戦後篇I】』の偏愛コメント

-第22回本格ミステリ大賞全選評 小節部門選評 → 「紙魚の手帖」vol.05

-「紙魚の手帖」神原佳史編集長が語る、ミステリ専門誌からの転換 「M、SF、Fの割合を国外の作品も含めてうまく入るよう」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2022/06/post-1049685.html

-「浦安には新しい魚食文化のスタイルが渦巻いている」 鮮魚泉銀三代目・森田釣竿が語る、浦安と魚のディープな魅力(取材・構成)

https://realsound.jp/book/2022/06/post-1061024.html

-「〈今年見たミュージカル映画をめぐって1〉 『ウエスト・サイド・ストーリー』の男女」 → 「ちくま」8月号

-結城真一郎『#真相をお話しします』書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」9月号

-「アフタートーク 著者×編集者」第4回『爆弾』呉勝浩(作家)×中谷洋基・落合萌衣(講談社)の聞き手・構成 → 「ジャーロ」No.83

-「本棚が見たい! 9月の書斎」(取材受ける) → 「本の雑誌」9月号

-MRCミステリーガイド 書評配信――呉勝浩『スワン』/月村了衛『欺す衆生』/新川帆立『競争の番人』/阿津川辰海『入れ子細工の夜』/芦辺拓『名探偵は誰だ』/辻真先『馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ』 → メフィストリーダーズクラブ

-芦沢央、作家生活10年目の問題意識「今の価値観で過去を断罪することは、なんて傲慢なんだろう」(取材・構成)https://realsound.jp/book/2022/08/post-1102849_2.html