ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

「POP2*0ナイト 第1夜洋楽ロック編」

昨日は、青海の東京カルチャーカルチャーで「POP2*0ナイト 第1夜洋楽ロック編」を見た。名著『電子音楽 in JAPAN』の田中雄二が企画・司会(というより講師ですね)し、津田大介ばるぼらがゲスト出演した電子音楽の歴史を辿るイベントである。
(詳細は田中雄二のブログ → http://d.hatena.ne.jp/snakefinger/20071206/p1
50年代の映画に使われた電子音楽から始めて、ビートルズ周辺を経由し、80年代に隆盛を迎えたテクノ・ポップ/エレ・ポップがスクリッティ・ポリッティで一つの完成をみるあたりまでを扱っていた。曲をかけまくる4時間弱だったが、電子音楽に関する歴史がよく整理され、体系立てられていたのでわかりやすかったと思う。初めて聞く曲も多かったので面白かった。


僕は音楽ファンとしては、まず映画音楽から聞き始め、それからロックに移った人間なので、映画音楽 → ロックという話の流れは個人的に呑みこみやすいものだった。自分にとっては、NHK FMでやっていた映画音楽の番組で『時計じかけのオレンジ』の曲を聞いたことが、電子音楽を好きになるきっかけとなった。昨日のイベントでもやはり同映画から1曲かけていたっけ。
で、昨日は『リップスティック』の映像が流されたのだった。これはマーゴ・ヘミングウェイをレイプする男が電子音楽制作者だったという設定の作品。この映画の音も昔、ラジオで聞いた記憶があるが、いったい何年ぶりに聞き返したことになるんだろう? 基本的に、ウインウイン、ピーピーといった系統の音響なので、べつに懐かしくはないけれど(笑)。

電子音楽 In The(Lost)World

電子音楽 In The(Lost)World

豊崎由美VS.ケータイ小説@ニコニコ動画

11月16日のTBSラジオ ストリーム「コラムの花道」で、豊崎由美が「大人気・ケータイ小説をめった斬り」というお題で喋っていた。
(ここで聞ける→ http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/files/st20071116.mp3
これ自体は、書評家・トヨザキ社長の見識からして当然の批判だろう、というものだ。
ところが、この内容がニコニコ動画にアップされている。まあ、動画といっても、流れている音声に対し、たくさんコメントがついているだけだけれど。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1577906
大半のコメントは、トヨザキ社長の批判に便乗して、ケータイ小説を罵倒している。そこから、いくつか書き出してみる。

日本オワタ……
馬鹿が書いたから仕方ない
主人公が死んじゃう病の流行です
日本終了wwwwwwwwwww
実話。と称する、ま、ホントはうそなんですけど
実話フィクション
じつはフィクション
豊崎由美がだいっ嫌いなヤンキー
幼い女子高生の下半身が大変なことに
下半身ぼろぼろでも頭は良い(皮肉)
食品偽装よりこっちの方が問題だろ常考
似たようなもんだwww
wwwwwwwww
流産
白濁液
みかみか
すごく…三点リーダーです……
日本終わりすぎだろwww

……。…………。
ニコニコ動画の形式に伴う制約はあるけれど、ケータイ小説を揶揄するコメントの方が、ケータイ小説の粗い文章以上にずっと断片的なので、より馬鹿っぽくみえるというのが、なんとも。これをアップした人は、そういう皮肉な図式になることを予想したうえ、コメントも含めて笑うためにアップしたのだろうか?
「日本終わりすぎだろwww」
――といいたくなる光景ですな。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20071011#p1