ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

『DEATH NOTE』8巻

DEATH NOTE (8) (ジャンプ・コミックス)
一人の高校生が「死のノート」を手に入れたことによって、全世界の人々に死を与えうる力を持つようになる。そんな“一対全”の図式でスタートしたこのマンガも、初期設定の応用に次ぐ応用を重ねた結果、物語はどんどん“多対多”の形へインフレ化してきたのだった。
ノートの所有者であり殺す側のキラ、キラを追う名探偵のエル、殺す者に憑く死神……。ストーリーが進むごとに、キラ、エル、死神、それぞれのポジションにつく登場キャラは、いずれも複数化してきた。つい最近までキラが別のキラを追う話だったが、7巻以降はエルの立場を乗っ取った者と、エルの後継者たらんとする二人による三つ巴の闘争に移り変わった。また、巻を追うごとに、話の核であり特別なものであるノートの冊数自体が増えてきたのだ。物語はここまでインフレの度合いを強めているというのに、なおこれだけのテンションで維持しているのは偉い。
キラやエルは最初に登場した際、特権性のイメージを帯びていたはずだが、今ではすっかりワン・オブ・ゼムの、いくらでも代わりのいるポジションになっている。読む側も、それを不自然と思わない。
特権的な立場ですら相対的なものでしかない――そんな皮肉な光景を、このマンガはエンタテインメントに仕立てている。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20050210#p2)

  • 5日夜の献立
    • 食前になぜか駅構内で買ったたいやき
    • オリーブオイルで刻んだニンニク、玉ねぎを炒め、小さくカットした鶏肉を投入。さらに炒めた後、白ワイン、固形ブイヨンを溶かした汁を入れて具にしみこませ、最後に溶き卵。盛り付けてからケチャップを塗る(オムレツをイメージしてたはずが、気づけば洋風卵とじになっていた)
    • ゆでキャベツ(青じそドレッシング)
    • 水菜の味噌汁
    • 玄米1:白米1のごはん