昨夜、舞浜のクラブイクスピアリにて、大野雄二のグループのライヴを見た。
親に買ってもらうというのではなく、僕自身のお小遣いで初めて買ったLPレコード。――それが、大野雄二の出世作ともなった、映画『犬神家の一族』(1976年版)のサントラだった。当時の僕は、映画音楽ばかり聞いており、なかでも好きな作曲家が大野だった。『人間の証明』、『野性の証明』、また『ルパンIII世』を彼が担当し始めてから最初の2枚くらいまでは、愛聴していた。しかし、耳がロックに向かうようになり、熱心に聞くことは次第になくなっていった。
でも最近、GYAOで配信された大野のライヴ映像を見てから、また彼のことが気になりだした。そして、浦安市(っつうか、ディズニーリゾート内のライヴ・スポット)に大野がやって来ることを知り、発作的に電話予約を入れた。
大野雄二+5人の計6人が、『ルパンIII世』関連の曲とクリスマス・ソングを演奏した。サックス、トランペット、エレピでソロを回し、ドラムがブラシを使ったり、ミュート・トランペットが登場したあたりは、いかにもジャズらしいジャズを聞いたという満腹感がある。その一方で、ギターがワカチコワカチコとリズムを刻む曲は、70年代〜80年代初頭の国内サントラにあったファンキーさ(『太陽にほえろ!』の大野克夫/井上堯之バンドなどにも通じる、あの時代特有のノリ)で弾んでいる。
ああ、自分は今、“大野雄二”の音楽を生で聞いている……と特に実感したのは、ワカチコ系リズムで演奏された〈TORNADE〉(次元のテーマ)だった。
感激。
ところで、このバンドのギタリスト(和泉聡志)は、歯で弾く背中で弾くというジミ・ヘンドリックス的曲芸も披露したが、大野からは「千葉のピーナッツ野郎」と紹介されていた。でも、この県に住み続ける俺の感覚からすると、千葉の特産はピーナッツというより“落花生”である(この語感の違いにこだわりたい)。今度からは、「千葉の落花生野郎」と呼んであげてください。
ルパン三世テレビスペシャル「セブンデイズ・ラプソディ」オリジナル・サウンドトラック「SEVEN DAYS RHAPSODY」
- アーティスト: Yuji Ohno & Lupintic Five,加藤ミリヤ,大野雄二,Miliyah
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2006/09/06
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (13件) を見る