ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

大澤信亮「十年の批評」

(小説系雑誌つまみ喰い 25――「新潮」11月号)

新潮 2007年 11月号 [雑誌]
新潮新人賞の受賞作が掲載されている。そのうち、「宮沢賢治の暴力」で評論部門を受賞した大澤信亮は、「十年の批評」と題した記念エッセイをあわせて寄稿している。そこで彼は、自分がまっさらの新人ではなく、以前から執筆活動を行っていたことを語っているのだが……。
エッセイの末尾では、筋肉少女帯の再結成作《新人》が、引き合いに出されていた。同アルバム収録の〈新人バンドのテーマ〉で大槻ケンヂは、お父さんお母さんにとっては懐かしい再結成バンドも、子どもの僕にとっては「新人」だと歌っていた。大澤はそのような意味で、自分は「新人」だというわけだ。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20070905#p1
新人
この文学雑誌の前号には、東浩紀桜坂洋「キャラクターズ」という業界内輪ネタの小説が掲載されていた。続く今号には、新人ならぬ「新人」が、(自分の経歴だとはいえ)大塚英志とのかかわりなど業界内輪話を受賞記念という機会に書いている。そして、今回で新潮新人賞の評論部門は、終了だという。
この界隈の停滞感、たこつぼ化を印象づける成り行きであることは否めない。
(『「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか』において大澤信亮は、大塚英志の語り下ろしのまとめや資料集め&レポート作成を行い、共著者とされていた。関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20060106#p1

  • 12日夜の献立
    • 手羽のオーブン焼き(しょうゆ、にんにく、長ネギのすりおろし、にんにく、こしょう、みりん)
    • ゆでキャベツに焦がしたあぶらげ、梅酢に漬けた玉ねぎスライス(ポン酢)
    • 大豆入りきんぴらごぼうの残り
    • 玄米ごはんに黒ゴマ
    • 発泡酒、チューハイ