辻村深月『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』

母と娘、女ともだち同士の心理戦の濃密さが面白かった。
題名になっている数字は、作中である種の象徴性を持たされている。
それとは別にこの数字の使用には、自我の強い女性と、取り巻く環境に流されやすい女性のダブル・ヒロインという共通性において、ナナとハチが登場した『ＮＡＮＡ』を意識したところもあるのかしら。ストーリーは全然違うけど、女性同士の関係の力学という点では通じるところもあるような。
（関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20090710#p1）