幕張メッセにて、「COUNT DOWN JAPAN 05★06」1日目を見る。
ORANGE RANGE
サマーソニックの時より、リズム隊の演奏が向上していた。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20050908#p1)
フジファブリック
- アーティスト: フジファブリック,志村正彦
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/11/09
- メディア: CD
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ヴォーカルは節回しやメロディに和テイストが目立ち、ギターやキーボードにも耳に残るリフが多い。4つ打ちビートを多用していても、洋楽的でないフレーズばかりのっているので、いわゆるニューウェイヴ・リヴァイヴァルとは異なる歪なサウンドが面白い。今日見たなかのベスト。
ついでに映画『スクラップ・ヘヴン』について
この日のステージではやらなかったが、フジファブリックはスローな曲もいい。映画『スクラップ・ヘヴン』の最後に流れた〈蜃気楼〉など、好きである。
『スクラップ・ヘヴン』は、若者たちが手に入れた拳銃を一種の象徴として描いた点で、黒沢清監督『アカルイミライ』の毒クラゲの象徴性を連想させるところがあった(両方ともオダギリジョーが出てたし)。また『スクラップ・ヘヴン』の「想像力があればオレも世の中も、もうちょっとマシになってるはず……」って言葉は、同じ李相日監督による『69 sixty nine』中の、「想像力が勝利する」というスローガンを思わせた。でも、『スクラップ・ヘヴン』は『アカルイミライ』、『69』より数段落ちる映画で、後半が変に説教くさいような方向に流れて不発だった。
そんな映画の展開よりも、エンディング・テーマのフジファブリック〈蜃気楼〉1曲のほうが、よっぽど今時の焦燥感を表現できてるなぁ、と自分は思ったっけ。
ただ、『スクラップ・ヘヴン』試写会の時に見た栗山千明の実物は、ほんとにお人形さんみたいに美しくて感動しましたけど。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20040729)
BENNIE K
新曲で詞を忘れCICOのラップが止まるアクシデントはあったが、旬の彼女たちだもの。そりゃ盛り上がった。
ラップ担当と歌担当。こういうメンバー構成や、ラップと歌が両方出てくる曲は、すっかり一般化した。そこから思うこと。昔、少女マンガにおいて、登場人物の吹き出し内のセリフ/その外に書かれた心のなかの言葉/それとはまた違う字体で記された語り手によるポエム/欄外に落書きされた作者の近況報告――と言葉の多層化が進んだ時期があった。このことを、吉本隆明だの大塚英志だのが評論のネタにしてきた。
同様のことを、ラップ/歌/サンプリングされたコーラスやセリフ――といった音楽構造相手にやってみたらどうなるだろう? ラップ主体で歌メロも出てくる/歌主体でラップも挿入される――の両方があるわけで、どちらが“地/図”と常に定まっているのでもないようだ。意外に立論は難しいかも。
木村カエラ
テレビで見るより、すらっとしてる感じ。『NANA』トリビュートに提供していたセックス・ピストルズ調の〈Twinkl〉が聞けて嬉しかったです。
そのほか、部分的に見たもの。
- ACIDMAN――新曲〈銀河の街〉は、静と動の移り変わりが彼ららしい佳曲ですね。
- ELLEGARDEN――真っ直ぐだった。
- THE BACK HORN――折れ曲がっているのがいい。もっと聞かれていいバンド。