ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

「COUNT DOWN JAPAN 05★06」2日目

POLYSICS

かつて、ポリシックスを初めて聞いた時、テクノ・ポップ・パンクなサウンドは、短期決戦向けの飛び道具だと思った。ところが短期に終わらずキャリアを重ね、こうしてサウンドは飛び道具のまま完成度が高まった。不思議なバンドである。今まで彼らを見たなかで、一番よかった。
ピッピキピッピッピー!

RHYMSTAR

宇多丸自ら「過渡期」と語っていたように、ライヴの最初は、客の集まりや空気が微妙だった。でも、トラックをまだ聞かせられないといって始めた新曲あたりから、テンションがあがった。だってその曲、エアロスミス〈ウォーク・ディス・ウェイ〉のヒップホップ・ヴァージョンをバックにラップしたんだもの。ウケるよ、そりゃ。やっぱり、ランDMCは大発明をした−−と感慨にふける。
で、〈肉体関係〉ではゲストに横山剣が登場したし、盛り上げていった。RHYMSTARは逆境でもくじけない筋金入りのエンタテイナーだと再確認。

グループ魂

宮藤官九郎のパンク・コント・グループ。「金玉ぽりぽりポリシックス」ってセリフに大爆笑。そう言った直後、客に〈君が代〉大合唱させてたし、なんだかよくわかりません。

ZAZEN BOYS

「ROCK IN JAPAN」のZAZEN BOYSか、この日の彼らかが、僕が今年見たライヴのなかのベスト。変則リズムをバチっとキメつつ、グルーヴ感もしっかりある。驚異的。
あのリズム・パターンで言葉を速射しながら、向井秀徳はギターのチューニング直してたもんな。音を聞いて歌うだけでいっぱいいっぱいになっても不思議じゃないのに……凄い。

ZAZEN BOYSIII

ZAZEN BOYSIII

あと、サンボマスターを一部、見た。いい歌声、いいメロディがある一方、曲の演奏中、やたらと山口隆は喋りまくるわけだ。その結果、彼らについては、音楽が享受されるスピード以上にキャラクターが消費される状況がある。一度山口の喋りを封印させて、純粋に演奏と歌に専念するステージを聞いてみたい――と思うのは僕だけ?