POLYSICS
かつて、ポリシックスを初めて聞いた時、テクノ・ポップ・パンクなサウンドは、短期決戦向けの飛び道具だと思った。ところが短期に終わらずキャリアを重ね、こうしてサウンドは飛び道具のまま完成度が高まった。不思議なバンドである。今まで彼らを見たなかで、一番よかった。
ピッピキピッピッピー!
RHYMSTAR
宇多丸自ら「過渡期」と語っていたように、ライヴの最初は、客の集まりや空気が微妙だった。でも、トラックをまだ聞かせられないといって始めた新曲あたりから、テンションがあがった。だってその曲、エアロスミス〈ウォーク・ディス・ウェイ〉のヒップホップ・ヴァージョンをバックにラップしたんだもの。ウケるよ、そりゃ。やっぱり、ランDMCは大発明をした−−と感慨にふける。
で、〈肉体関係〉ではゲストに横山剣が登場したし、盛り上げていった。RHYMSTARは逆境でもくじけない筋金入りのエンタテイナーだと再確認。
ZAZEN BOYS
「ROCK IN JAPAN」のZAZEN BOYSか、この日の彼らかが、僕が今年見たライヴのなかのベスト。変則リズムをバチっとキメつつ、グルーヴ感もしっかりある。驚異的。
あのリズム・パターンで言葉を速射しながら、向井秀徳はギターのチューニング直してたもんな。音を聞いて歌うだけでいっぱいいっぱいになっても不思議じゃないのに……凄い。
- アーティスト: ZAZEN BOYS,向井秀徳
- 出版社/メーカー: MATSURI STUDIO
- 発売日: 2006/01/18
- メディア: CD
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あと、サンボマスターを一部、見た。いい歌声、いいメロディがある一方、曲の演奏中、やたらと山口隆は喋りまくるわけだ。その結果、彼らについては、音楽が享受されるスピード以上にキャラクターが消費される状況がある。一度山口の喋りを封印させて、純粋に演奏と歌に専念するステージを聞いてみたい――と思うのは僕だけ?