ミステリに登場する奇妙な“館”の数々について、一級建築士が作中の記述から具体的な寸法を割り出し、建築図面に起こした本。
“○○館”は建築基準法違反だという、よくある笑い話をめぐり、プロの目から愛のあるツッコミを入れている。綾辻行人『十角館の殺人』をめぐる章に、〔高さ6m。支柱のない屋根に、巨大なガラス製の出窓〕という見出しがあるあたりに、この本のノリが出ている。それにしても、島田荘司『斜め屋敷の犯罪』における床の傾きの高低差が1.25mだってのは、すごい数字だな。
興味深いのは、それぞれの建物に関する建設費用を割り出していること。十角館ならば島ひとつ+4,000万円、三角館(江戸川乱歩『三角館の恐怖』)ならば工事費は8億円近く、土地代は6億7,481万円(坪330万円で推定)と計算されている。
ミステリに出てくる“館”を集めてテーマパークを作ればいいじゃないか、というのもわりとある冗談だけれど、この本を使えば実現に近づく、、、、、かもしれない。
これが出る少し前には、篠田真由美が特徴的な建築物をいろいろ探訪した『建築探偵桜井京介 館を行く』ASIN:4062137038。建築士がミステリを読み込んだ『犯行現場の作り方』と、ミステリ作家が建築を見て回った『館を行く』は、ちょうど背中あわせのようなコンセプトですね。
- 26日夜の献立
- ちらし寿司(こぶと塩を入れて炊いた玄米ごはん、梅酢、シークワーサー。鮭フレーク、いくら、錦糸玉子、しそ、べにしょうが、白ごま)
- しめじのバター&白ワインソテー(こしょう)
- ゆでキャベツ(豆腐マヨネーズ)
- スパークリングワイン、ビール
- フルーツプリンアラモード(市販)
- 27日夜の献立
- 28日夜の献立