ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

「小説トリッパー」25周年

 

 創刊25周年なのね。先日、リアルサウンドに寄せたJ文学回顧(下記↓)は、同誌2000夏季号に書いた清涼院流水論「POSシステム上に出現した「J」」で“J”に注目したことの延長線上にある内容だった。20年前か……。

小説トリッパー」2001秋季号に中島梓/栗本薫論を執筆時には、阿部和重シンセミア』が連載中だった(同作中の「池谷真吾」は当時の担当編集/現・編集長の名)。そして、時間は流れ、同作から始まる三部作の完結編『オーガ(ニ)ズム』について昨年、阿部氏にインタビューできたのは、感慨深かった。

 

  京極夏彦姑獲鳥の夏』も25周年だそうな。二十ヵ月身ごもったままの妊婦を中心に、出産をめぐるあれこれが語られるこの小説。発表当時、反出生主義って言葉はまだ流通してなかったよな、と思ってみたり。

https://mitsui-shopping-park.com/ec/special_book_190418 

 

 

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 いつもはこんなことしないけど、↑これら4冊を並行して読みつつ、某賞下読みを進めている。外出回数を減らした反動で、とにかく目先を変えたくなってるのかも。かといって、この4冊に関連性がないわけではない。

 

 

最近の自分の仕事

-阿部和重町田康赤坂真理……“J文学”とは何だったのか? 90年代後半「Jの字」に託された期待 https://realsound.jp/book/2020/06/post-567815.html