時事通信http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2009070900461
- 作者: 平岡正明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1979/10
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今、僕が書いている文章から平岡正明の影響を感じる人はあまりいないだろう。でも、自分が音楽に関する文章を書こうと思いたったきっかけの一つが、『山口百恵は菩薩である』を読んだことだったのは間違いない。たかが歌謡曲を相手にしながら、ここまで好き放題に議論を広げまくってもいいのかと、初読の時はひっくり返ったものだ。
平岡の同書と、中島梓・橋本治・近田春夫などが書いていた「バラエティ」(角川書店が昔出していた雑誌)の歌謡曲特集、宮川泰や北山修の音楽関連エッセイが、僕にとっての音楽論の原点だった。
(ブレインズ叢書2) 散文世界の散漫な散策 二〇世紀の批評を読む
- 作者: 大谷能生
- 出版社/メーカー: メディア総合研究所
- 発売日: 2008/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近では、この本↑のなかで『山口百恵は菩薩である』がとりあげられていた。タイトル通り、批評書を読む講義を記録した本であり、僕も受講生と一緒になって再読するような臨場感を味わったものだ。
- 作者: 平岡正明
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 1996/11
- メディア: 単行本
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僕は最近、『Jポップ批評』のアルフィー特集に、演歌の歴史に関する論客だった三波春夫のフォーク史版が坂崎幸之助だろうとする文章を書いた。その三波春夫の偉さを教えてくれたのも、平岡正明の歌謡曲論だった。
それにしても、なんなんだろう、この追悼続きは。
合掌。