28日に催された「夜のプロトコル忘年会」でも話したことだけれど、僕の著書『「謎」の解像度(レゾリューション) ウェブ時代の本格ミステリ』において、タイトルにも使った「解像度」というタームは、小寺信良・津田大介『CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ』から借用したものだ。もちろん、同書への言及もある。
『CONTENT'S FUTURE』の小寺・津田対談では、低解像度(ローレゾリューション)の投稿動画がYouTubeで流通している状況が話題にされていた。そこでは、高解像度のパッケージソフト市場との対比において、低解像度の動画の持つ意味、価値、機能が語られていた。
このことを踏まえると、今年刊行された津田大介の単著『Twitter社会論 新たなリアルタイム・ウェブの潮流』は、『CONTENT'S FUTURE』のある種の続編のように思えた。140字以内の無数の短いつぶやきが、リアルタイムでどんどん流れていく。そんなシステムであるTwitterが社会を映し出す時のその解像度の質と意味について、テレビなど既存マスメディアが社会に対して持つ解像度と対比しつつ考えた本――という風に僕はとらえている。その意味で『Twitter社会論』は、面白く読めた。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20080120#p1)
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