最近、わりと聞いてるのはここらへん。
THE CURE《PORNOGRAPHY》
今年前半、デビュー・アルバムからこの《ポルノグラフィ》まで、ザ・キュアーの初期作がデモ&ライヴを集めたボーナス・ディスク付で出直してくれたのは嬉しかった。僕は、ロバート・スミスのヴォーカルに、完成度よりも鬱屈感の表現の強度を求めているようなところがある。そういう意味では、まだサウンドの出口が見えていないデモのほうが、僕の“用途”にはふさわしい(笑)。
AFX《HANGABLE AUTO BULB》
CD化されたAFX《ハンガブル・オート・バルブ》を聞いて、リチャード・D・ジェイムス=エイフェックス・ツインも、もう15年くらいのキャリアがあるのか――と感慨にふける。彼の壊れた作風に初めて触れた際には、“非歴史的な音色”であるかのように感じた。でも、気がつけばこうしてちゃんと「歴史」になっている。彼に関しては、アンビエントワークスよりもこの手のドリルンベースのほうが好き。
THE DARKNESS《ONE WAY TICKET TO HELL……AND BACK》
ザ・ダークネス《ワン・ウェイ・チケット・トゥ・ヘル…アンド・バック》は、下品なゴージャス感がナイス。アレンジの幅が広がったし、初期クイーンを手がけたロイ・トーマス・ベイカーがプロデューサーなのも悦ばしい。
NINE HORESES《SNOW BORNE SORROW》
NINE HORESES《SNOW BORNE SORROW》は、デヴィッド・シルヴィアンの新ユニット。ジャズ色を基調にエレクトロニカやロックの彩りを混ぜたサウンドは、派手ではないもののポップ。彼の作品としては、久しぶりに多い回数を聞くことになりそう。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20041003)
KORN《SEE YOU ON THE OTHER SIDE》
“問題作”扱いされているKORN《シー・ユー・オン・ジ・アザー・サイド》。これほどキャリアを重ねてきたバンドに対し、なお初期の作風を求めるファンの多いことが、自分には意外だった。けれど、《フォロウ・ザ・リーダー》以降、「間口を広げてのポップ化 ←→ もとのダークネス&ヘヴィネスへの揺り戻し」の振幅を反復してきたのだから、新作でこれくらい変化しても想定の範囲内、というか当然だと思うけどな(だから某誌のディスク・レビューで、あえて変化より継続性を強調した)。僕は、KORNの現在を支持します。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20041018#p1)