ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

ROCK IN JAPAN FES. 2006 (3)

フラワーカンパニーズ

ヨッサホイヨッサホイと祭囃子みたいになったところで、白人の客が怪訝そうな顔をしていた。珍しいですか、こういうリズム。日本人には当たり前ですけど。

YUI

最後の曲は〈TOKYO〉だった。タイトル通り、上京を歌っているわけで、やはり上京ものである『NANA』の時代の女性シンガーってことを、ふと思った。
YUIが映画で主演した『タイヨウのうた』とか、大塚愛主演の『東京フレンズ』とか、最近、女性シンガーもののドラマが続くね。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20060706#p1

Base Ball Bear

リンダ リンダ リンダ』のバンドメンバー役以来、ベースを弾いて、コーラスをつける関根詩織の風情が好き。〈ELECTRIC SUMMER〉みたいに、短いコーラスのわりに耳に残るのは、ピクシーズのキム・ディール的な効率のよさかも(とかくスーパーカーと比較されがちな彼らなので、他のバンド名を出してみました。ちと、無理矢理ですが)。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20050704#p1

POLYSICS

ロボット的にクールにプレイするカヨ。頭ブンブン振って弾くフミ。情緒をすっ飛ばしてテクノ・パンクする彼女たちは、おセンチな『NANA』とはまるで別の世界のプレイヤー(でも、実は愛読してたりして……)。

矢野顕子featuringレイ・ハラカミ

矢野は、レイ・ハラカミのエレクトロニクスと共演している間は少し窮屈そうだったが、一人でピアノ弾き語りを始めると、とたんに歌が伸び伸びしだした。
〈ごはんができたよ〉が聞けてよかった。

吉井和哉

最後にイエローモンキー時代の2曲を披露。すると、会場の空気が一変した。
不思議なのは、そのように会場は祭り気分で盛り上がっているのに、ギターの菊地英昭が最後までバックの一員というスタンスを崩さなかったこと。吉井と菊地が元イエモンの同士だったのは多くが知っている。バック・バンドのほかのメンバーより菊地は格上なわけだし、ソロを弾く時くらい、真ん中に出てきてもよさそうなもの。吉井と一緒にポーズを決めたっていいだろう。でも、菊地はあくまで吉井の裏方に徹し、ギター2本のうちの1本という姿勢であり続けた……。

矢沢永吉

ギターが、元BOWWOWの山本恭司だったのがおいしかった。いい音色で弾いてくれるわ。でも、けっこう派手なルックスの山本も、永ちゃんの隣だと地味に見えるのはしかたがない。
永ちゃんが出てくると観客がワー、マイクスタンドをつかむとワー、つかみ直すとワー、やぐらの鉄パイプを握ってもワー。とにかく、ワーワー言い続ける俺たち。スタンドを最初に振り回した時にはもう、ワーワーワーワー。ロックンロールの生き神さまは、かっこよかったです。
で、いっせいにタオルが投げられた瞬間、サウナの臭いがしたのだった。要するに、すでに夏の体をふいたタオルがいっぱいいっぱい宙を舞うわけだから、風に乗って汗の臭いが漂うのよ。呼吸すると、ちょっと、めまいがした。
ちなみに開演前、矢沢ファンが円陣を組んで永ちゃんコールをしている脇で、氣志團のファンが記念撮影をしていた。どちらのグループも、コスプレ多数である。ああ、見てるだけで暑苦しかった(笑)。
矢沢永吉 RUN&RUN [DVD]

  • 食したもの
    • みなと屋 梅茶漬け(5年ものの梅干うまし)
    • 同 カツカレー
    • 上海焼きそば