ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

ロジャー・テイラーの地道な仕事

先頃、フレディ・マーキュリーの上記ベスト盤がリリースされたわけだが、それ以前に、ロジャー・テイラーの地道な仕事も発表されていたのだった。クイーン・ファンに気づかれないままなのも可哀想なので、一応雑記しておく。

バンド・デュ・ラック・ライヴ [DVD]

バンド・デュ・ラック・ライヴ [DVD]

エリック・クラプトンゲイリー・ブルッカーリンゴ・スターらが参加したこのイベント『バンド・デュ・ラック・ライヴ』で、ロジャーも3曲歌っている(以前、WOWOWでも“エリック・クラプトン&フレンズ”扱いで放映された)。
クイーン+ポール・ロジャースのツアーでもロジャーがヴォーカルをとっていた〈セイ・イッツ・ノット・トゥルー〉、〈輝ける日々〉はいいとして、もう1曲がなぜか〈ブレイク・フリー〉。ロジャー歌唱によるこの曲の商品化は珍しいので、クイーン・マニアにはこの点が買いか。
確かに、ジョン・ディーコン作のこの曲は、ロジャーがソロ時代にライヴでやっていた。でも、歌いかたが曲調にはまっているとはいえないし、どうせ持ち時間が決められているなら、素直に定番の自作曲〈RADIO GA GA〉をやって、会場中で例の頭上拍手アクションをしてもらえばよかったんではないか。――正直、そんな気もする。


ジェネシスで《そして3人が残った》後、フィル・コリンズまで抜けて2人だけが残ってもまだいたマイク・ラザフォード。彼が結成したマイク&ザ・メカニックスで歌っていたものの、僕のなかではロジャー・ウォーターズのプロジェクトのゲスト・ヴォーカル、いやいやそれ以上にロキシー・ミュージックのツアーのサポート・キーボーディストというイメージが強いポール・キャラック。さらに、ウォーターズのツアーにずっと、メインではなくサイド・ギタリストとして参加しているアンディ・フェアウェザーロウ。そんな、鉄板の脇役キャラが揃ってイベントのハウス・バンドを務めたことは、僕には、フロントに立った人たち以上に好感が持てた。
うーん、それにしても観客の年齢層高すぎ。シブいというより地道、いや、やっぱり地味……。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20060501#p1