ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

エイドリアン・ブリュー、CGT with トニー・レヴィン

昨日、shibuya O−Eastにて。出演順。

The California Guitar Trio with Tony Levin

4人でポーズを決めながら演奏する姿がなんともおかしい。やはり聞きものは、キング・クリムゾンスキゾイド・マン〉のフレーズを無理矢理織り込んだ〈21世紀のズンドコ節〉や、イエスの〈燃える朝焼け〉のカヴァー ASIN:B00006S2EF。特に後者のレヴィンのプレイは、ABWHに客演した時よりいいかも、と思ったくらいだが、ファンク・フィンガーズ2本のうち1本が外れるアクシデントがあったのがちょっと残念。でも、やっぱりいいベーシストだと再確認した。

TRICERATOPS

クリムゾン系2組の間に登場する日本のバンドがトライセラである点に、最初は違和感があった。和田は「イェー」とか「サンキュー」とか、いかにもロック・コンサートなフレーズを口にする。「オーライト」〜「オーライト」とコール&レスポンスもやる。アコギでボトルネック奏法も見せる。短いベース・ソロやドラム・ソロがあって、複数バンド出演ゆえに持ち時間が少ないというのに、長めのギター・ソロを聞かせた。
とってもエレキなベンチャーズの曲をアコギで弾くCGT、ギターを弾くよりも効果音を鳴らす感覚のエイドリアン・ブリューには、ロックのパロディって感覚がある。本場の外人部隊(CGTの一人は日本人だけど)がそうなのに、日本人トリオのほうが、絵に描いたような「ロック」をストレートに演奏している。なんか不思議な図式だなと思っていると、トライセラは〈デイ・トリッパー〉、〈サティスファクション〉、〈クロスロード〉、〈移民の歌〉、〈ウォーク・ディス・ウェイ〉を1番ずつメドレーでカヴァーして、〈ボヘミアン・ラプソディ〉のハードロック部分につなげる荒技を繰り出した。あはは、なるほど。この無邪気さは、他の2組と共通だわ、と思った。

Adrian Belew

ドラム、ベースを従えたトリオ編成。アコースティック抜きのエレクトリック・セット。もっとブリュー流(← 口にしようとすると言いにくいフレーズだ)のポップ・ソングを歌うかと思ったが、ビートルズシタール入りナンバーをなぞって見せる場面とか、インスト部分の比重が高いのが意外だった。
クリムゾンからも多く取り上げたが、〈ダイナソー〉、〈スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペア〉、アンコールの〈セラ・ハン・ジンジート〉は、4人用だった曲を単純に3人用にした感じ。ただ、〈フレイム・バイ・フレイム〉だけは、全体をハードロック的なインストに変え、ブリューのアルペジオ&ヴォーカルを最後に付け加える構成にしていた。このアレンジは、ちょっと面白かった。リズム隊は、パット・マストロットとトニー・レヴィンを荒っぽくなぞったみたいなプレイだったが、クリムゾン・ナンバーはみなレヴィン在籍時のものだったわけで、レヴィン本人が同じ会場にいるのに、なんで別のベーシストで聞かなきゃならんのか、って思ったのも正直なところ。
だから、クリムゾン以外の曲のほうが、よけいなこと連想せずに楽しめたが、ギターのトラブルがあったせいか、散漫になった場面もあったのが悔やまれる。
個人的に、ちょっと懐かしかったのは、〈ビッグ・エレクトリック・キャット〉を演奏したこと。僕がサンプル盤というものを初めて手にしたのが、この曲を収録したブリューのファースト・ソロ《ローン・ライノウ》だった。
(関連雑記http://d.hatena.ne.jp/ending/20050406
ローン・ライノウ(紙)

  • 2日夜の献立
    • 豚しゃぶに水菜、ミニトマト(おろししょうが。ゴマ油、酢、タンカンジュース、しょう油、白ごま)
    • にら、えのき、溶き卵のスープ(豚をゆがいたダシ汁に塩、こしょう)
    • 玄米1:白米1のごはん
    • ラタトゥイユ(なす、パプリカ、ピーマン、玉ねぎ、にんじん、ホールトマト、ローズマリー、オリーブオイル、赤ワイン、塩、こしょう)
    • 雑酒&チューハイ
    • ラーメンおつまみ(今日開店のファミマで弁当買ったら50円引きで、おまけにこれがついてきた)