ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

古川日出男×向井秀徳

http://www2.spaceshowertv.com/DAX/index.php?iflag=1
やっと空き時間ができたので、古川日出男向井秀徳のセッションの模様を↑で見た(公開は15日まで)。
この夜のライヴは、第一部が古川の朗読ギグ、第二部が向井秀徳アコースティック&エレクトリック、第三部が2人のセッションという構成だったそうで、全体のセット・リストは「小説すばる」7月号に掲載されていた。それによると、第三部のほとんどが↑で公開されている。
向井の曲を“ノベライズ”した文章を古川が朗読するのに続き向井の歌&演奏へ、というやり取りが繰り返される。古川が朗読している最中の会場の緊張感は、向井はどのタイミングでギターを弾き出すのか――という客の期待によって生じた部分が少なくないだろう。声だけが武器の古川と声&ギターの向井がライヴハウスで対決すれば、そりゃミュージシャン向井のほうが有利に決まっている。とはいえ、こんな状況でも、古川は懸命に自分の“語調”を押し出し、あのアクの強い“語調”で歌う向井を相手によく善戦している。「ベルカ、吠えないのか?」で2人が同時に叫ぶ場面など予想以上に息が合っていて、なるほど“セッション”らしい迫力だ。
「ROCKIN’ON JAPAN」7月号に古川日出男のインタヴューが掲載されており、ロック談義をしている(「この人に訊く!」コーナー)。これを眺めながら、野外の夏フェス向きではないにしても、COUNTDOWN JAPANのような屋内の冬フェスなら古川×向井セッションみたいな演目があってもいいんじゃないか――そう思った。
ベルカ、吠えないのか?

  • 10日夜の献立
    • 中元でもらった生ウニを使ってウニ丼。