ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

森田健作…… / 京成バス「新浦安TDR〜東京秋葉原線」運行

3月15日、新浦安で千葉県知事選立候補者合同演説会が催された。僕は会場に話を聞きにいったが、森田健作の印象はよくなかった(スケジュールの都合で彼だけ途中退席したことを差し引いても、だ)。とにかく、話が大雑把。具体性がない。前回の落選から今回の立候補までの期間、彼は、あらためて千葉県政を勉強し直した――なんて印象はまるでなかった。
羽田−成田間でリニアモーターカーを? 千葉県には“成田新幹線計画”が地元(浦安含む)の反対などで消滅した過去があるのだが、森田がそうした歴史や現在の周辺事情を十分に踏まえたうえで新たなプランを練ったとはとても思えない(頓挫した“新幹線計画”を“リニア計画”で蒸し返すことは、森田だけでなく自民党などが以前からやっていたことだが)。
彼は2回目の立候補だというのに、なんなんだ、“つい最近の思いつき”にしかみえないこの公約の浅さは。
各候補者ともマニフェストの内容が楽観的だったとはいえ、それらの全体像を比較すれば、吉田平白石真澄などの方が、まだ、森田よりも県政のプランを練ろうとしていた。
率直にいって、別の候補に投票した僕は、29日に森田が当選したことが残念でならない。こうなってしまったからには、せめて優れたブレーンが近くについて欲しい。県民としてはそう願うしかない。

リニアモーターガール

リニアモーターガール

で、そんなリニア夢物語とは対照的に、ごく現実的なバス路線が、今日誕生した。京成バスが、新浦安・東京ディズニーリゾートと東京駅・秋葉原駅を結ぶ路線の運行を開始したのだ。
http://www.keiseibus.co.jp/manager/detail/Info00000356.html
他地域からすれば、ディズニー客にとっての新たな足の選択肢−−というイメージだろう。しかし、地元としては、新浦安のマンション街と都心をバスで結んだことのほうが意義は大きい。なにしろ、JR京葉線は通勤路線だというのに、ちょっとした強風ですぐ止まってしまう根性なしだ。そのたびにJR新浦安駅を使っている埋立地のマンション住民たちは、内陸部の東京メトロ東西線浦安駅まで大きく遠回りしなければならない。
京葉線への不満は、知事選演説会の会場でも質問が出たが、立候補者たちから解決策といえるほどの妙案は示されなかった)
今回、京成バスが新路線スタートを決めたのは、そうした背景も踏まえてのことだろう。以前から、新橋・有楽町→新浦安間の深夜バスが、終電に乗り遅れた人用に運行されていた。それを昼間にまで大幅拡大する形をとったのが、新路線だともいえる。潜在的ニーズを見込んだ現実的な選択だと思う。
僕の住まいは東西線寄りなのでべつに必要はないのだけど、一度は乗ってみようかと考えている。
ASIN:B000XRDXPO
(注:新路線のバスが、↑この形式だというわけではない)