毎月1日、朝刊の新聞に「うらやすニュース」というタウン紙が折り込まれてくる。昨日届いた分の1面トップは、浦安ニュース社主催、浦安市・市教育委員会後援による第16回浦安文学賞決定の記事だった。同紙の報道によると、
- 浦安文学賞
- 「抱きよせる波」――15歳の息子がいる男から求婚された女性の話。
- 佳作
- 「桜、咲く」――結婚するはずだった男に裏切られた23歳の私が、バツイチ40歳上司を誘って……。
- 「あおなみ荘の人」――海辺の旅館に、東京の大学から男前の先生がやってきた。変化に乏しい町の奥さんたちはときめいて……。
以上、3編とも作者は既婚女性で、そのほか奨励賞4編もやっぱり女性。紙面に載った2次選考到達39人の名を見るとそれなりに男性も混じっているのに、最終選考に残った10人は全員女性だったという。そういえば、浦安文学賞は何年も女性の受賞が続いている気がする。評価される作品にも、明確にある種の傾向が感じられる。だからこそ、下読みの人(いるんですよね、きっと)が気をきかせた結果、最終的に女性応募者ばかり残る結果になるのではないか――と想像される。
お教えしましょう。浦安文学賞は、渡辺淳一先生が最終選考をなさっているのです。
納得しましたか?
納得しましたね。
それにしても、あの不倫小説の大御所が、「女の心と同時に揺れる体の反応」(選評中の表現)をとかく評価しがちなこの文学賞を、教育委員会が後援するのは倫理的にどうなんでしょう? というようなPTA的反応はあったりしないんだろうか(笑)