アマゾンのレビューとか

『戦後サブカル年代記 日本人が愛した「終末」と「再生」』に関して、Amazonのレビューは現時点で星一つのものが一件、投稿されているだけ。そのレビュワー・Goriは書いている。

年代記」というタイトルから想像して買ってしまったひとは自分が興味関心のあったサブカルが取り上げられていないことに非道く落胆するだろう。

タイトルは「私の気になったサブカルの偏愛論」くらいが正しく、本タイトルは釣りタイトルである。

一方、「ハヤカワミステリマガジン」3月号で松坂健は本書を紹介した後、こう記している。

だけど、ここには金田一少年もコナンも含まれていない。サブカルにもなっていないのかねえ。

なんなんだろう、この反応は。
本書のタイトルには「戦後」の文字が入っており、サブタイトルで「日本人」「終末」「再生」がテーマであると明示してある。さらに帯では、取り上げた作品・事象のなかから主なものが列挙されているので全体的な傾向はつかめるだろうし、あとがきでは「網羅」を意図していないと断っている。
しかし、彼らは「サブカル年代記」の文字はかりに反応し、「自分が興味関心のあったサブカルが取り上げられていない」と不満をいう。
本を出すたびに、こういう経験をする。ある領域についてテーマを設定し、関連した事象に言及する。膨大な事象の「網羅」は不可能だし、そもそも目指していないと注釈も入れる。それでも、読者のなかから、自分がその領域について知っていることがらが書かれていないという声が必ず起こる。
この種の視野の狭い人々には、うんざり。

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    • 米澤穂信著『真実の10メートル手前』の書評 → 「ハヤカワミステリマガジン」3月号