ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

music

「アイドル領域」vol.3自己言及、vol.4ユビキタスアイドル

文学フリマに参加している音楽系同人誌ということでふり返れば、「ユリイカ」初音ミク特集の私の原稿(加筆修正・分解のうえ『ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ』に収録)でモリノキツネ氏のブログから引用していたことを、「アイドル領域」vol.…

「ソシゴト」vol.3 特集「AKBに希望はあるのか」

超文学フリマで購入した「ソシゴト」vol.03の遠藤富泰×斧屋×濱野智史:鼎談「アイドルと〈宗教〉をめぐって」を読んだ。 http://blog.livedoor.jp/kansenkukou/archives/26016354.html 『ジーザス・クライスト・スーパースター』やジョン・レノンのキリスト…

鬼束ちひろは「神の子」か「菩薩」か

ユリイカ 2013年5月 特集=鬼束ちひろ作者: 鬼束ちひろ,彦坂尚嘉,磯前順一,森川すいめい,円堂都司昭出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/04/27メディア: ムックこの商品を含むブログ (6件) を見る 鬼束ちひろは「神の子」か「菩薩」か そのアコースティック…

「THE DIG presents プログレッシヴ・ロック featuring 太陽と戦慄」

THE DIG presents プログレッシヴ・ロック~featuring 太陽と戦慄~ (シンコー・ミュージックMOOK)作者: ザ・ディグ編集部出版社/メーカー: シンコーミュージック発売日: 2013/02/15メディア: ムック クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る 特定の作…

円堂都司昭『ソーシャル化する音楽』の目次

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (33件) を見る はじめに 序章 祝祭の風景の一九六〇年代とゼロ年代以降 村上龍『69』…

映画『ジーザス・クライスト=スーパースター アリーナ・ツアー2012』

http://www.jcs-movie.com/舞浜のシネマイクスピアリで、ロック・ミュージカルの古典の舞台映画を観てきた。 最新版演出の特色は、ロックのライヴ会場にあるようなステージ背面の大型スクリーンの使いかた。そこには、ネットと連動した各国の社会運動やデモ…

『非選抜アイドル』と峯岸みなみの坊主謝罪

『エンタメ小説進化論 “今”が読める作品案内』は、エンタテインメントに関連した小説以外の事象と小説を(編集者のむちゃぶりに応じて)、次々に同時に論じていくというルールで執筆した文芸評論である。 同書ではAKB48についてもとりあげており、そこ…

円堂都司昭の近刊『ソーシャル化する音楽』

ソーシャル化する音楽 「聴取」から「遊び」へ作者: 円堂都司昭出版社/メーカー: 青土社発売日: 2013/02/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (33件) を見る 同書に登場するのは、ロック・フェス、iPod、カヴァー、リミックス、…

わたしの「Music For Dishwashing」

12月11日、荻窪ベルベットサンで、こんな話↓します。 「生活考察Presents わたしの「Music For Dishwashing」 あるいは生活上のさまざまな場面におけるBGM考察」 OPEN18:00 START18:30 CHARGE¥2000(w/1D) Music For Dishwashing ――それは、皿洗いをする時の…

SUMMER SONIC 2011

13日 THE ラブ人間 → THE PRETTY RECKLESS → BoA → Perfume → THE TING TINGS →DEATH FROM ABOVE 1979 → thr GazettE → AVRIL LAVIGNE →KORN → THESE NEW PURITANS 14日 ねごと → SMITH WESTERNS → YELLE → 渋さ知らズオーケストラ → THE POP GROUP → X JAPA…

『ゼロ年代の論点』と『バンド臨終図巻』

『ゼロ年代の論点』発売から約1ヵ月が経過した。一方、1年前の4月には共著『バンド臨終図巻』が刊行されたわけである。この2冊は、扱っている題材は批評とバンドだし、まるで関係がないのだけれど、今思えば自分の書きかたは、けっこう共通していると思…

『ENDING ENDLESS 音楽本雑録』

7月17日に電書部(部長・米光一成)主催で開かれる電書フリマにおいて、『ENDING ENDLESS 音楽本雑録』なるものを出品します。 電書フリマとは、電子書籍のフリーマーケットのこと。当日の詳細についてはこちらをどうぞ。 http://densho.in/ 僕も18時以後、…

『バンド臨終図巻』追記 2

キング・クリムゾン メンバーのトニー・レビン(スティック・ベース=ベースとギターが合体したような楽器)とパット・マステロット(スティックでドラム叩いてます)は、もう一人のスティック・ベース奏者と組んでスティック・メンを結成し、最近アルバムを…

「大人のロック!」 特集 ハードロックバンド“ライブ余命”あと何年?

『バンド臨終図巻』において僕は、レッド・ツェッペリンやクイーンなど、60〜70年代にデビューした洋楽バンドを多く担当した。その際に考えていたことがある。 「大人のロック!」という雑誌があって、「1960〜80年代洋楽ロックファンに向けた、季刊の音楽誌…

『バンド臨終図巻』追記

(同書で僕が担当した項目に関し、今年2月の入稿以後にみられた動き、紙幅の関係で削った要素などをざっとメモ) ピンク・フロイド 2005年のライヴ8での再結成が一時的なものに終わったのはデイヴ・ギルモアの意向であり、自分は継続に前向きだったとロジャ…

『けいおん!』に勝てない日本のロック

最近自分が書いたもの 「『けいおん!』に勝てない日本のロック」 → http://bisista.blogto.jp/archives/1299201.html 先週、メルマガ「週刊ビジスタニュース」において「今世紀の『バンド』・ブームをめぐって」のタイトルで配信された原稿を、上記↑のよう…

PISTOLSとPISTILS

最近自分が書いたもの 「花の香りに幻惑されて」(阿部和重『ピストルズ』書評) →「rockin’on」6月号 阿部和重の『ピストルズ』はPISTOLS(銃)ではなく、PISTILS(雌しべ)のこと(というかダブル・ミーニングだが)。 このタイトルから、セックス・ピスト…

菊地成孔と大谷能生の『憂鬱と官能を教えた学校』TV

「活字倶楽部」2005冬号の「特集マイベストブック2004」の作家アンケートで法月綸太郎は、04年に読んだ小説以外の本で印象に残ったものとして、大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年』、五十嵐太郎『過防備都市』などとともに、菊地成孔+大谷能生『憂鬱…

ライトノベルとグループサウンズ

「文蔵」4月号届く。冲方丁のインタビューあり。 ライトノベル作家が一般文芸を書くと、“卒業”扱いされてしまうのが現状ですから(笑)。 この冲方発言でなんとなく思い出したのが、真木ひでと。60年代後半にグループサウンズのオックスで活躍し、解散後し…

『バンド臨終図巻』刊行記念イベント「解散のエステティクス、崩壊のロンド」

夜のプロトコル:2010年4月号(通算07回)No_07『バンド臨終図巻』(河出書房新社)刊行記念イベント「解散のエステティクス、崩壊のロンド」 <概要>古今東西のロックバンドからアイドルグループまで200バンドの解散理由をただひたすら調べて書いた『バン…

東浩紀「法月綸太郎と恋愛の問題」とオノ・ヨーコ

東『クォンタム・ファミリーズ』を法月が書評 クォンタム・ファミリーズ作者: 東浩紀出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/12/18メディア: 単行本購入: 61人 クリック: 1,937回この商品を含むブログ (198件) を見る 東浩紀の第一長編小説『クォンタム・ファ…

歌野晶午『絶望ノート』とジョン・レノン

と題した文章をこちら↓に書いた。 THE DIG 編集部 presents レコード探偵団 http://blog.goo.ne.jp/thedig/e/00fc1f907ec41a0a935ee0673cede655 THE DIG Special Issue ザ・ビートルズ アナログ・エディション シンコー・ミュージック・ムック (シンコー・ミ…

映画『青の炎』とピンク・フロイド〈ザ・ポスト・ウォー・ドリーム〉

最近自分が書いたもの 「松潤は“格差が拡大する日本”を演じてきた?」と、嵐関連映画2本への短いコメント → 「別冊宝島 音楽誌が書かないJポップ批評62 ジャニーズ超世代! 「嵐」を呼ぶ男たち」asin:4796673849 二宮和也主演の映画『青の炎』のオープニング…

加藤和彦死去

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091017/crm0910171511013-n1.htm 2003年に僕が『YMOコンプレックス』を書いた時、日本におけるYMO的なもの=テクノ的な発想の起点として、ザ・フォーク・クルセダーズをとらえたのだった。そうすると、歴史的…

マイケル・ジャクソンとネズミ

マイケル・ジャクソンの追悼関連記事がいろいろ出たが、特に面白く読んだのは「中央公論」(9月号)など複数媒体で書いていた速水健朗の考察。ディズニーとマイケルの関係、“イッツ・ア・スモール・ワールド”が“ウィ・アー・ザ・ワールド”に与えた影響に関す…

『ニッポンの思想』と『日本のヒップホップ』

変に聞こえるかもしれないが、僕にとって、佐々木敦『ニッポンの思想』の読後感は、イアン・コンドリー『日本のヒップホップ 文化クローバリゼーションの〈現場〉』の読後感に近いところがあった。前者は現代思想、後者はヒップホップをテーマにした本であり…

村上春樹『1Q84』とクイーン

『村上春樹「1Q84」をどう読むか』では越川芳明など数名が、エルサレム賞授賞式での春樹のスピーチに言及していた。春樹が、イスラエルで「壁と卵」の話をした例のアレだ。たとえ、彼がどう考えていたにせよ、実際イスラエルに行きスピーチしたこと自体、政…

「鏡のなかの辻村深月」

野性時代 第69号 KADOKAWA文芸MOOK 62331-71 (KADOKAWA文芸MOOK 71)作者: 角川書店編集部出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/07/13メディア: ムック購入: 4人 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る 「野性時代」…

平岡正明死去

時事通信http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2009070900461 山口百恵は菩薩である (1979年)作者: 平岡正明出版社/メーカー: 講談社発売日: 1979/10メディア: ?この商品を含むブログ (4件) を見る 今、僕が書いている文章から平岡正明の影響を感じる人はあ…

サマソニ09 サイドショー

おお、サマーソニック09のサイドショーが発表になった。 http://www.summersonic.com/09/attractions/sideshow.html 実は、ここにコピー・バンドが登場することを、毎年、楽しみにしていたりする。今夏見たいのは、HATTALLICA(メタリカ)と虹の…