ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

2007-01-01から1年間の記事一覧

亀田興毅と長嶋一茂

YC

それまで頭悪そうにしか見えなかった人間が、難局を迎え、世間に対し懸命に話している。家族のため、自分がしっかりしなければと、精一杯背伸びしている。 その意味で、今朝、父・史郎不在の状態で行われた亀田興毅の謝罪会見は、長嶋茂雄が病に倒れた時、息…

ペアンとは止血鉗子の一種

最近自分が書いたもの 海堂尊『ブラックペアン1988』書評 → 「TIMELY BOOK NEWS」10月25日号(旭屋書店のメルマガ) 25日夜の献立 ぶりとごぼうのソテー(ハーブ塩、こしょう、赤ワイン。にんにく、ごぼう。しょうゆ、黒酢、米飴) チ…

HEAVEN AND HELL live

昨夜、東京国際フォーラムで、ヘヴン・アンド・ヘルを観た。要するに、ロニー・ジェイムズ・ディオ在籍時代のブラック・サバスの再結成である。だが、あえてそう名乗らないことによって、オジー・オズボーン時代のサバスの曲はやりませんよと、あらかじめ断…

今ごろ『ヱヴァンゲリオン 新劇場版:序』

一昨日、ようやく『ヱヴァンゲリオン 新劇場版:序』を見た。舞浜のシネマイクスピアリ。観客は5人ぽっきり。 伏線をはり直して、画像のクオリティを高くして――という素直なヴァージョン・アップだと思った。TV版でも、ここらへんまでの内容は、まだ普通…

ブライアン・メイ他『BANG! 宇宙の起源と進化の不思議』

副題にある通り、天文学の本。裏表紙においてブライアン・メイの肩書きは、クイーンのギタリストである以前に、まず「英帝国勲士、王立科学カレッジ准学士、王立天文学協会特別会員」となっている。そんな彼が他の専門家2名(パトリック・ムーア卿、クリス…

『2008本格ミステリ・ベスト10』読者投票スタート

『2008本格ミステリ・ベスト10』の読者投票コーナーが開設されました。 http://www.harashobo.co.jp/mystery/myrank08.htm 今年もよろしくお願いします。 16日夜の献立 金目の干物 かぶの葉のおひたし(ごまだれ) 大根の味噌汁 玄米ごはん 昆布の佃煮

映画『AIR GUITAR –Episode 0-』

http://www.miraclevoice.co.jp/airguitar/ エアギターのドキュメンタリー映画。2003年の米国地区予選から世界大会(フィンランドで開催)までを追っている。 このドキュメンタリー映画では、「MAKE AIR,NOT WAR」というエアネス、エアギ…

大澤信亮「十年の批評」

YC

(小説系雑誌つまみ喰い 25――「新潮」11月号) 新潮新人賞の受賞作が掲載されている。そのうち、「宮沢賢治の暴力」で評論部門を受賞した大澤信亮は、「十年の批評」と題した記念エッセイをあわせて寄稿している。そこで彼は、自分がまっさらの新人ではなく…

真保裕一『追伸』と『クローズド・ノート』

M YC

最近自分が書いたもの 島田荘司『龍臥亭幻想』(光文社文庫)asin:4334743188の解説 真保裕一『追伸』書評 → 「TIMELY BOOK NEWS」10月11日号(旭屋書店のメルマガ) ↑『追伸』は全編、手紙のやり取りだけで構成された小説。(ケータイ的…

地道に仕事してます

最近自分が書いたもの 歌野晶午『ハッピーエンドにさよならを』書評 → 「TIMELY BOOK NEWS」10月4日号(旭屋書店のメルマガ) 4日夜の献立 鮭、豆腐、大根、にんじん、白菜、しいたけの鍋(だし汁、ポン酢) 玄米ごはん

『クローズド・ノート』と『恋空』

映画の舞台挨拶をめぐり、ふてくされていた沢尻エリカと、病気をおして出席した新垣結衣が、対比されて報道されている。 2人の主演した映画の原作が、雫井脩介『クローズド・ノート』、美嘉『恋空』であるのが興味深い。『恋空』はご存知の通り、ケータイ小…

後遺症

8月の残務処理もあり、ただでさえ懸案が多かった9月。パソコンクラッシュの後遺症まで加わって、今もいろんな作業が押している。この雑記帖の更新を通常ペースに戻せるのは、来週以降か……。 24日夜の献立 ぶり大根(めんつゆ、酒、みりん) ゆでキャベツ(…

非常事態宣言

メインで使っていたパソコンがクラッシュしました。 いろんなデータが飛んでしまった……。 復旧までの時間は未定。 休眠していたPCを引っ張り出したので、一連の入稿予定はなんとかこなせると思いますが、連絡先や閲覧先などのデータの一部が失われました(…

「ポリ」について

ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)。 プラスチック(合成樹脂)の名称の頭には、みな「ポリ」がついている。 これはモノマーをポリマー化(重合)することによって、それらが作られるから…

Jポップとケータイ小説

最近自分が書いたもの ZARD《HOLD ME》レビュー/森高千里〈私がオバさんになっても〉コラム/森田童子〈ぼくたちの失敗〉コラム/ZARD(坂井泉水)vs今井美樹 コラム → 「音楽誌が書かないJポップ批評:50:ZARD&アーリー90'sグ…

そら頭はいたいです。この本でごつんとなぐれます。

なんとなく、見出しを川上未映子風にしてみました↑asin:4434086367。 この本のことです。↓厚いです。 厚いだけじゃないから。力作だから。 最近の自分の仕事 「クローズアップインタビュー 柄刀一『密室キングダム』」のインタビュアー → 「ジャーロ」200…

SIOUXSIE《MANTARAY》

パンク30周年の今年、スージー・スーがアルバムを発表した。もとはセックス・ピストルズの親衛隊にいた女である。スージー&ザ・バンシーズも、デビュー時にはパンク色が強かった。この新作でもギターがワイルドに鳴る曲はある。でも、全体を通して聞くと…

筋肉少女帯〈仲直りのテーマ〉

筋少の90年代メンバーが再結集して出した新曲が、〈仲直りのテーマ〉。(今回の再結成にドラマーの太田明が参加しなかったのは残念だが)これまで仲たがいしてましたと認めたうえで、その自虐ネタで盛り上げて帰還するあたりは、彼ららしい。 (同時発売の…

嶽本野ばら「ROCK 'N' ROLL SWINDLE」

(小説系雑誌つまみ喰い 24――「野性時代」9月号) 嶽本野ばらが、大麻所持で逮捕されたと報じられている。 YOMIURI ON LINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070903i205.htm?from=navr嶽本は「野性時代」asin:4047220965で、「RO…

角田光代「ロック母」『予定日はジミー・ペイジ』

最近自分が書いたもの 「2007年のニルヴァーナ」 / 「BOOK おんざろっく」第1回 ストーンズが聞こえる小説(←絲山秋子『ダーティ・ワーク』、東山彰良『イッツ・オンリー・ロックンロール』を取り上げた) → 「ロックジェット」Vol.29(シン…

ゼロアカ

YC

SIGHT (サイト) 2007年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: ロッキング・オン発売日: 2007/08/31メディア: 雑誌購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見る 東浩紀は「SIGHT」最新号の連載「東浩紀ジャーナル」で、宇野常寛の「ゼロ年代の…

金原ひとみとギャル曽根

(小説系雑誌つまみ喰い 23――「野性時代」9月号) 野性時代 vol.39 (2007 2) (39)出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2007/01メディア: ムック購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (14件) を見る http://www.kadokawa.co.jp/sp/200310-02/「野性時…

大槻ケンヂと絶望少女達〈人として軸がぶれている〉

アニメ『さよなら絶望先生』の主題歌。 もうじき、再結成した筋肉少女帯の新作《新人》が出るというのに、なぜ今、ソロ活動なのか、と最初思った。だが、作曲・編曲は、NARASAKIなのだった。筋少再開に伴い、活動休止状態になっている特撮asin:B000F…

〈おしりかじり虫〉と〈ほねほねワルツ〉

NHK「みんなのうた」で流れた〈おしりかじり虫〉が話題になっている。なぜ今、こんな曲がウケているのだろう? 格差社会にあえぐ人々は、尻に火がついたり、尻を叩かれたり、誰かの尻ぬぐいを押しつけられたり、なにかと尻が大変なことになっている。また…

「CRITICA」第2号通販開始

M

探偵小説研究会の同人誌「CRITICA」第2号の通販を開始しました。 詳しくはこちら。 http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/critica.htm 最近自分が書いたもの 「真剣なごっこ遊び」(天童荒太原作・堤幸彦監督の映画『包帯クラブ』に関…

BEATALLICA《SGT.HETFIELD’S MOTORBREATH PUB BAND》

メタリカの曲調でビートルズをカヴァーするアホバンド。ビートルズのラヴリーな曲を、スラッシュ・メタル的なゴリゴリサウンドへ強引に変換している。まるで曲調が異なるのに、両方とも曲名に「MAN」が入っているからというだけで、〈タックス・マン〉を…

SUMMER SONIC 07(2日目)

ざ・ば〜ん 今年もマリンスタジアムのすぐ下で、コピー・バンドが出演していた。 ディープ・パープルになり切る人たちは、〈スモーク・オン・ザ・ウォーター〉を演奏する時、《ライヴ・イン・ジャパン》asin:B000CSUULOをなぞるのが一般的である。しかし、ざ…

SUMMER SONIC 07(1日目)

BLUE MAN GROUP 1曲だけ倖田來未が参加して、ドナ・サマーの〈アイ・フィール・ラヴ〉をカヴァーした。ディスコ・クイーン、ドナ・サマーは元祖エロかっこいいみたいなもんだったから、こういう人選もありか。客には、倖田の登場はいいオマケであった。 YOU…

「CRITICA」第2号

M

探偵小説研究会の同人誌「CRITICA」第2号をコミケで販売します(私は、「道尾秀介の『眼』」という原稿を書きました)。 詳しくはこちら。 http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/critica2.htm

ROCK IN JAPAN FES. 2007(3日目)

チャットモンチー 開演前、メンバーが一人ひとり出てきて、サウンドチェックを行った。で、そのたびに、僕の後ろに座っていたグループがいうのだ。 「うわ、ちっちゃ」 「まじ、ちっちぇー」 チャットモンチーのメンバーが、みな背が低いことに驚いているの…