ENDING ENDLESS 雑記帖

文芸・音楽系文筆業=円堂都司昭のブログ

2006-01-01から1年間の記事一覧

ジミヘンの夏

最近書いたもの 「ジミ・ヘンドリックス像の変遷」 → 「ロックジェット」Vol.25(シンコーミュージック・エンタテイメント刊)ISBN:4401630467 上記ではジミ・ヘンドリックス自体というよりも、クリーム、ディープ・パープル、クイーン、イングヴェイ・マ…

フリーズ気味

テープ起こしで長時間、椅子に座り続けたせいか、久しぶりにやってきた腰〜背中の痛み。なにかが、ズレてる感触がある。時おり、体の後ろ側に電気が走り、動作が一時的にフリーズする。せざるをえんのだよ! 左右の足の長さに差が生じたような体感……。 これ…

岡本太郎「明日の神話」

ふと気づけば、公開最終日になっていた。 http://www.1101.com/asunoshinwa/ ひたすらテープ起こし、並行してあれこれ業務連絡、炊事という日々。外に出る用事があったついでに、ささっと汐留まで行き、ささっと「明日の神話」を見る。デカい。なるほど、思…

歌舞伎座「南総里見八犬伝」

曲亭馬琴原作/渥美清太郎脚色 坂東三津五郎(網干左母二郎、犬山道節)/中村福助(犬坂毛野)/市川染五郎(犬塚信乃)/中村扇雀(伏姫、山下定包)/片岡孝太郎(浜路) 先週22日、歌舞伎座でこの演目を見た。怪異あり、屋根の上のチャンバラあり、女…

冥王星随想

冥王星が、惑星から降格された。「冥王星」が冥土行き? そういえば先日、「水金地火木土天海冥」という詞の出てくる少年ナイフ〈ロケットにのって〉をライヴで聞いたばかり。今回の件を直子がどう感じてるか、知りたいな。今後、歌のネタにしそうな気もする…

最近の耳事情 2

ここ3ヵ月くらいで、わりとよく聞いていたものをいくつか。なにを今さらなものばかりだが、自分用に備忘録。 PRIMAL SCREAM《RIOT CITY BLUES》 ロックンロール・アルバム! とはいえ、ボビー・ギレスピーはこれまでも、60年代風ロック、パンク、ダブ、テク…

夏バテ、紙業界、タワーレコード

フェス疲れが今頃出てきた感じ。歳をとると、バテるのもワンテンポ遅れるようだ。悲しい。 体調悪し。今はヨロヨロと、少しずつ仕事を進めるばかり……。 それにしても、王子製紙VS北越製紙のTOB問題はどうなるのか。後者には日本製紙、三菱商事が味方し…

「ググる」嫌がるグーグル

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20203307,00.htm ――だそうです。 ググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググるググる…

首都圏大停電と「しおかぜ緑道」

14日午前に起こった首都圏大停電は、旧江戸川でクレーン船が高圧送電線に接触したことが原因だった。 その現場を知って驚いた。浦安住民として旧江戸川沿いは、よく散歩する場所なのである。見慣れた風景が、ニュースで繰り返し映っている。変な感じ(もち…

SUMMER SONIC 06 (2)

10YEARS 4月のKORN来日公演でオープニング・アクトを務めた彼らを見た。その時に比べ、今回はバンドのたたずまい、演奏とも、一回り大きくなっていた。 PE’Z 終盤にゲスト・ヴォーカルを加えたステージ。勢いの感じられるパフォーマンスだった。 JIMISE…

SUMMER SONIC 06 (1)

AMUSEMENT PARKS ON FIRE バンド名が気に入ったので見る。シューゲイザー的なギター・ノイズまみれ+甘いメロは、けっこう好み。これでサビのパターンがもっとあればいいと思う。 土屋アンナ ナナ役は、中島美嘉より彼女のほうがよかったと思う。ステージで…

探偵小説研究会「CRITICA」

探偵小説研究会が同人誌「CRITICA(クリティカ)」を創刊。明日、コミックマーケット70にて初売りを行います(僕はこの創刊号で、法月綸太郎による瀬名秀明インタビューの構成を担当しました)。参加日:2006年8月12日(土) 開催場所:東京ビッグサ…

「STUDIO VOICE」9月号

昨年の「SUTUDIO VOICE」6月号の「最終コミックリスト200」、今年の「ユリイカ」1月号の「マンガ批評の最前線」、「KINO」VOL.01の「マンガ新世紀宣言!!」ASIN:4309906753、そして上記の「現在進行形コミック・ガイド!」……。ラノベ語り…

敗北感

あせもがひどい。かゆくてたまらん。 この症状が発生する原理はよく知らないけど、早い話が、自分の汗にかぶれちゃうようなもんでしょ? だから構図としては、胃液が出すぎて胃壁がやられるとか、口のなかに常にいる菌が増殖して虫歯になるとかに近い。つま…

ROCK IN JAPAN FES. 2006 (3)

フラワーカンパニーズ ヨッサホイヨッサホイと祭囃子みたいになったところで、白人の客が怪訝そうな顔をしていた。珍しいですか、こういうリズム。日本人には当たり前ですけど。 YUI 最後の曲は〈TOKYO〉だった。タイトル通り、上京を歌っているわけ…

ROCK IN JAPAN FES. 2006 (2)

フジファブリック 冬に見た時もよかったけれど、バンドとしてのグルーヴがいっそう向上していた。 後ろにいた女の子が、「フジファブリック、いつの間にこんなになった?」と感嘆していたのもよくわかる、いい演奏だった。 ASPARAGUS このエリアの…

ROCK IN JAPAN FES. 2006 (1)

DEPAPEPE アコギ・デュオのインストというと、どうしても癒しのイメージになる。しかし、歯切れのいいリフは、意外にロック。 ただし、わりと高い声によるMCは、一歩間違うとポリシックスのハヤシというか……(笑)。 Salyu BANK BAND名義で、ミス…

大槻ケンヂと橘高文彦《踊る赤ちゃん人間》

踊る赤ちゃん人間アーティスト: 大槻ケンヂと橘高文彦,小泉豊,大槻ケンヂ,滝本竜彦,橘高文彦出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2006/07/20メディア: CD購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (120件) を見る この2人に、三柴理ま…

「団塊パンチ」創刊2号のビートルズ特集

団塊パンチ (2)出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2006/07/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る 「元気な50代のための意識革命マガジン」を自称する団塊世代向けの雑誌が、「ビートルズは過去にならない」と題した特集を組…

中東情勢をめぐって

ババンババンバンバンはっレバノンノン −−とか言ってる場合じゃねぇだろがっ。 29日夜の献立 おからハンバーグ キャベツと海草のサラダ(ポン酢) 茶豆 雑酒

乙一『銃とチョコレート』

M YA

〔かつて子どもだったあなたと少年少女のための――〕と銘打たれた〈ミステリーランド〉の一冊として、乙一を読む。考えてみると、これは、ちょっと不思議なことかも。 〔少年少女のための〕本としてライトノベルに視線が集まり始め、「ファウスト」に象徴され…

歌舞伎座「夜叉ヶ池」「海神別荘」

昨日の観劇。泉鏡花づくしの七月大歌舞伎のうち、昼の部。 2演目とも、全体としては視覚効果の高い舞台だったが、セリフ中心で所作の少ない場面になると、ちょっと退屈した。歌舞伎的な歌うかのようなセリフ回しではなく、現代語に近い言葉使いのせいだろう…

Amazonの「おすすめの商品」

自分向けに表示されるAmazon「おすすめの商品」を、初めて300位までマメにみてみた。 iTunesの似たサービスでもそうだけど、自分がすでに聞いたもの、読んだものがやたら表示される。だから、「持っています」をクリックしてかたっぱしから排…

「本が好き!」8月号

(小説系雑誌つまみ食い 3) http://www.kobunsha.com/CGI/magazine/hyoji.cgi?sw=index&id=026 これが創刊2号となる光文社のPR誌。とはいっても、光文社の本ばかり取り上げるわけではなく、今の文芸シーンに目配りした人選になっている点が好印象。 「松…

「小説すばる」8月号

(小説系雑誌つまみ食い 2) 特集 真夏の夜の悪夢! 平山夢明「チャコの怪談物語」 虐待者である父親に歯向かった娘とその男友だちがボコボコにされて、体中を青や紫にしながら逃げてった果てのお話。題名のベタさに釣り合って、類型的な若者像が典型的な若…

「新潮」8月号

(小説系雑誌つまみ食い 1) 細野晴臣+中沢新一「これからはじまる音楽のために」 「YMO」を「イモ」と読んだという中沢発言といい、マーティン・デニーやはっぴいえんどへの言及のしかたといい、まるで80年代の対談の再録を読んでいるみたい。「エレ…

探偵小説研究会HP

M

探偵小説研究会が、サイトを開設しました。 http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/index.html 13日夜の献立 焼きチキンかつ(卵抜きのころも。ガーリックオイルで焼く。中濃ソース+マスタード+バルサミコ酢) キャベツのゴマ油炒め(こしょ…

シド・バレット死去

シド・バレットが亡くなったらしい……。60歳。http://braindamage.libsyn.com/ 初期には彼がリーダーだったピンク・フロイドの歴史を振り返る原稿を、つい最近書いたばかりなので、哀しみは大きい。彼のソロ曲では、やはり〈ドミノ〉が好きだった。(関連雑…

米澤穂信『夏期限定トロピカルパフェ事件』

YA M

本自体は、発売された春に読んでいた。でも近頃、どんどん夏らしくなってきたことだし、書きとめておくにはいいタイミングかな、と。 シリーズ前作は『春期限定いちごタルト事件』だったし、今後、『秋期限定モンブラン事件(仮)』も予定されている(http:/…

若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』1

今さら多くを語るまい。ロックの本質を鋭く抉り出した(笑)快作である。 オシャレ音楽好きの不器用で朴訥な地方出身童貞青年が、素のままでは立ち居振る舞いがうまくいかない。大学入学時に上京し、すでに卒業しているのだから4年以上たつというのに、都会…